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女ぎらいの修練士 (コバルト文庫)
ある事件を起こして宮廷を去ったセインは、修道士になることを決意した。そのためには、見習いの修練士として誓いを立てなければならない。——それは二年間口をきかないこと。誓いを守り続けて、一年以上がすぎた頃、修道院長に遣いを頼まれ、領主オーフとともにコウシェに向かう。とちゅう立ち寄った場所で、オーフの妹ララと出会う。まさかこの出会いが誓いを破らせることになるとは……!?(カバー折り返しより)

エネアドシリーズ二作目。主人公は美少女ララ。
はすっぱな口調で辺りを翻弄する人間だけれど、一番寂しがり屋であるというのが前面に押し出されている。セインは切れると何をするか分からない。一歩間違えば、この二人はちょっと危ない道に進んだんじゃないかと思う。
名前の秘密、恵まれない出生など、ライト的な要素が盛りだくさん。記憶喪失が出て来た時に「あ、これは本気でべたで恥ずかしいものを書こうとしているな」と感じた。
「わすれものを——してきたの。すぐにもどるわ」のシーンは感動的なまでにドラマティックだった。こんな展開大好きなんだよー。
ララがフォリスタ氏を妻として呼ぶ。そのシーンは切なかった。ララはあまりにも優しい。そして自分の意志を貫き通そうとする強さがある。ここが一番感動した。
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