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王を名乗る者は全て粛清する——非道の大国シスタスによるこの皇王宣言に叛逆し、自らを偽王と名乗ったフェンベルク。命懸けで敵の牙城へと向かう幼き戦士は、シスタス軍の追撃から逃れた町で、ある真実を知る。それは嘗て、雲の国・ラビッジで起きた恐ろしい事変と、戦友・リノに隠された悲しい過去だった!! 戦乱を駆け巡る、王道ファンタジー第6弾!(裏表紙より)
偽王と名乗ってついに人が集まり始めるのかと思っていたのだけれど、作者さんはあくまでフェンは普通の子供として書こうとしているらしい。ルバーブの者、商人の娘、どちらも同じものだと、フェンは正しい事を貫こうと藻掻く。誰かに影響する事、つまり生きる事の重みを、強く感じ取っていく。
フェンは正しい。みんなが心の底で信じていたい事をきちんと考えて、口に出来る強さを持っている。それが誰かに影響するんだと思う。
もうちょっとリノ自身の視点が欲しいかなと。リノにまだ思い入れを強く感じない。設定はとても好みで、集まる人々の理由も分かるのだけれど。どっちかというとマットの方に感情移入してしまう。レティシアは戻らずに一人淡々と復讐の機会を狙ってるんじゃないかなと思ったけれど、最終巻を途中まで読むとどうやら、自分が幸せになってはいけないと考えているらしい。
でもここまで焦らす感じが、最終巻の終盤で一気に人々と思いが収束するだろうという期待に溢れる。
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