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読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
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地球儀のスライス A SLICE OF TERRESTRIAL GLOBE (講談社文庫)
「黒窓の会」。西之園萌絵を囲んで開かれるその秘密の勉強会にゲストとして招かれた犀川創平は、古い写真にまつわるミステリィを披露した。屋根飾りと本体が別々になった奇妙な石塔は、何のために作られたのだろうか。S&Mシリーズ二編を含む、趣向を凝らした十作を収録。『まどろみ消去』に続く第二短篇集。(裏表紙より)

全編素晴らしく読み応えのある一冊だった。やはり一冊を通して書かれる物よりはトリックが簡単な物で、よくあるモチーフだったりするんだけれど、きっちり書いているのは森博嗣の魅力。
「小鳥の恩返し」。可愛らしい。登場人物たちが。そして切ない。小鳥の名前は「キヨシ」。清の字かなと考えた。
「片方のピアス」。結局残ったのはどちらだったのか。曖昧に書いて考えさせているように感じた。流れ的にはトオルのようだけれど、逆も有り得る。
「僕に似た人」は一番毛色が違う。でも好き。森博嗣は思考や迷いを書かせると、すごく上手いと思う。僕が誰か分からなかったんだけれど、小学生と読んでびっくりした。
「河童」はとても文学的だった。芥川の「河童」は読んだ事がないんだけれど、何か引用があるんだろうか。
「気さくなお人形、19歳」。れんちゃん登場。確か第二シリーズくらいで登場するんだったか? 二次創作サイトさんでちょこちょこ絵を見ていたので、こんな子だったのかとちょっとびっくりした。一人称が僕って、ちょっと私はひいてしまう。
ついうっかり睦子叔母様を萌絵の大人バージョンとして読んでしまう。どの本かは忘れたけれど、睦子叔母と萌絵の、小説という文字媒体そのものをトリックとした小説はとても面白かった。だから叔母様が萌絵と重なって見える。
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