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侍女ですが恋されなければ窮地です (一迅社文庫アイリス)
傭兵隊との契約更新のための結婚? 大切な姫様を野蛮な傭兵隊長になんて渡せません! 公国の姫に、継母から持ち込まれた傭兵隊長との政略結婚。侍女マリアダは、秘密裏に姫を恋人と駆け落ちさせることに成功!——したものの、怒った公妃から姫のふりをして傭兵隊長を誘惑し契約更新を取り付けるよう命じられる。姫の幸せを守るため、マリアダはしぶしぶ身代わりとなるが……。侍女と敏腕傭兵隊長の身代わりラブファンタジー★(裏表紙より)

留守がちな父が不在の間、継母から虐げられてきたものの、楚々とした美しさと優しい心根を持って育った、大事な大事な姫君。そんな彼女が幸せになれるよう、用意周到に計画した結果、信頼できる結婚相手を見つけて姫を駆け落ちさせることに成功した、侍女マリアダ。さあ、あとは継母であるテレーザ公妃に、「ざまあ!」と言って退職するだけ……だったはずが、実は国は、姫君を差し出さねばならないほどたいへんな状況だったらしい。
という、とにかく主人公マリアダが、賢くって機転が利いて一生懸命、かつ若干ちょろいところが本当に可愛い話でした。面白かった!
正体が見破られているかどうかについては、傭兵隊長ジルヴィーノが「すごい観察眼を持っている」という描写があるので、こりゃもうバレてるなあというのが分かるんですが、マリアダの必死な演技が可愛いし楽しい。ジルヴィーノは、頭が切れるからなあとちょっと一歩引いてみてたんですが、泣き始めたマリアダに向けた台詞の優しさに、落ちました。……その台詞反則!
テレーザはテレーザで国のことを考えて一生懸命だったようだし(それにしては継子いじめがひどかったけれど)、随所のテレーザとマリアダの対決は読んでて楽しかった。
面白かったです。
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