読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
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「宇宙ゾンビ現る」「断ち話」「僕と僕との往復書簡」「短いこばなし」「二人の銀座コレクション」「百文字こばなし」「ぬけぬけと噓かるた」「くらしの七福神」「第二成人式」「覚えてはいけない国語」「SF素晴らしき新世界」「新生物カジャラの歴史と生態」「落花8分19秒」「砂場の少年について」ほか、小林賢太郎の創作・全26篇。(文庫改訂版)(Amazonより)
短篇集となってますが、しっかりお話もあれば、ツイッター投稿みたいな短文をまとめたものもあり、キャラクター同士を会話させる解説ページみたいなものもあり、物語や表現の幅が広くてとても面白かった。
ブラックジョーク的なネタが多くて、個人的にカジャラにまつわる二本が、一つはほのぼの、もう一つは真面目な感じにしながら、実際書かれていることはだいぶ薄気味悪くて怖くて面白かった。
最後に「落花8分19秒」「砂場の少年について」といういい話でまとめられているのがよかったなあ。
特に「落花8分19秒」。光度を観測しない謎の視力を持つために、8分19秒後に影が存在しないものは消滅あるいは死ぬとわかる能力を持つ主人公の話なんですが、こういう読後感の作品がすごく好きなんですよね。何かがほんの一瞬きらめいて終わるそれがすごくよかった。
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