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風花の里 (創元推理文庫)
幼馴染の丈と忍び込んだ雪の邸で、三人の幼児を目撃した星玲子は、その時川に落ちた愛猫とらを救ってくれた優しい少年に思いを寄せる。父母を失い一人札幌に向かう道にも、彼は現れた。丈ととらに護られて成長する星玲子は、一途にかつての少年を思い続けるが、祖父の”遺産”を巡る策謀と、三人の幼児に繋がる縁が彼女を翻弄する。『雪の断章』『忘れな草』『花嫁人形』姉妹編。(裏表紙より)

三人の運命の子どもたちには直接関係ないけれど、それを取り囲む複雑な糸に絡まれ、自らもその運命を持つ少女の物語。
他の姉妹編と比べて、どうしても振り回される感が大きくて、そこが可哀想だなと思いました。孤児だけれど、ある意味とても満ちて過ごしている。でもやはり、欠けたところは存在する。でも星玲子は、何かを求めようとしたり、切望したりする気持ちが、他の孤児たちと比べて弱い気がしたので、だからこそ振り回される印象が強くなってしまったのかも。
同じ作者の館三部作にも関連しているようなので、また読もうと思っています。
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