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恋ヶ淵 百夜迷宮 (角川ビーンズ文庫)
伊勢倉屋の手代を務める竹二は、ある日若旦那である松太郎の目付役を主人から命じられる。歌舞伎役者と見まがう美男子の松太郎はお気楽道楽の放蕩息子に見えたが、その言動はどうも首をかしげるものばかり。しかし、「鯉ヶ淵の怪」と呼ばれる事件に主共々首をつっこんだことから、怪しくも不可思議な出来事に巻き込まれてしまい……。初登場! たつみや章が艶麗なタッチで描き出す幻想時代劇ファンタジー!(裏表紙より)

時代物で妖怪もの。主人公は手代の竹二。腕っ節も強く結構短気だけれどそれをぐっと堪えることもできる竹二が、病弱と噂される奇妙な言動をする若旦那のお目付役に。実は若旦那はこの世ならざるものが見えるらしいのだが、竹二にはまったく見えず、しかしどうやらそれらを追い払う力があるらしい。
面白かった! ビーンズでこんな話が出てたんだなあ(もう十年前だ……)あとがきを読んで、主な人が松竹梅であることに気付いて笑いました。ぜひ続きも読んでみたかった。
竹二のまっすぐな人柄と、若旦那の粋で穏やかな物腰がとてもいいコンビで、怪異を遠ざけるわけでも成敗するのでもなく、手を貸してやる感じがすごくよかった。若旦那、よく取り憑かれるけどかっこよすぎです!
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