読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
サバンナに訪れる四年に一度の赤い月。真っ赤な太陽がぎらぎら輝き、人間も動物も植物も渇きに苦しめられる。マサイ族の伝説では、太陽の化身である赤いライオンのたてがみを取れば、雨を降らすことができるという。
呪われた娘として生まれ、女性としての幸せを奪われ戦士として孤独に生きる美少女・シバは、赤いライオンを探すため、旅に出る決意をする。村人たちを救うため、そして、自分自身の生きる意味を探すため……。
過酷なサバンナを舞台に、勇壮で胸躍る冒険がいま、始まる——。(カバー折り返しより)
アフリカを舞台に、マサイ族の少女を主人公にした物語。戦士として生きる少女シバは夢見を語る異能力を持っているために忌み嫌われていた。日照り続きで危機に瀕した村を救う水がある場所を求めて占った、長老でもある大呪術師レムヤとは異なる予言をしたことで、一族から離れ、ひとり雨を降らすべく旅に出た。それは、伝説でしか語られない太陽の化身である赤いライオンのたてがみを取ることだった。
呪われた身の上、心優しくない人々、過酷な旅と、秘められた過去。決して優しくはないお話なのですが、さっと気持ちのいい風が吹く、そんな印象の物語でした。誰かのために戦う人たちの話だったなあ。あとがきにもあったけれど、マサイ族というあまり知られていない民族の話なので、これがいつの時代なのかというのが分からなくて不思議と面白い。私はなんとなくかなり過去の話だと思っていたのですが、確かに現代にあってもおかしくはないなあ、と。
『碧空の果てに』とかあの辺りの本が好きな方は好きそうだな、という児童書でした。
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