読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
急性白血病と診断された著者の闘病記。
加納朋子さんは好きな作家さんの一人で、白血病だったと聞いてええっと言ってしまった。本の中でよく「レアケース」「宝くじに当たったくらいめずらしい」みたいなことがよく出てくるけれど、確かになる確率って珍しい……。
加納さんは病名が分かる前、入院中、骨髄移植とその経過を、人々に感謝しながら丁寧に書き留めている。日記でもやっぱり加納さんの文章だなあ。優しさと思いやりと、誰かに対する感謝が滲んでる。嘔吐感や発熱や、苦しい痛いというところがところどころにあって、読んでいるこちらが苦しくてがんばれーがんばれーと思いながら読み進めた。自分に出来ることを確実にやろうとする加納さんが本当に頑張っていらっしゃるから、励まされたような気持ちにもなった。
で、旦那さんが物書きだという話があったので「おや?」と思って調べたら、旦那さんって貫井徳郎さんだったのか! そういえばそんなことをどこかで読んだ覚えがあったわ! この夫婦の仲良いところが好きだ。「やっぱり君がいる方が毎日が楽しいから」。家族っていいなあ。加納さんのご兄弟やお父様も素敵な方だ。思いやりに溢れているなあ。
そうした衝撃的な発病と治療の後、東日本大震災が起こる。なんだろうなあ、どうして私は生きているんだろう、という問いかけが重くて、泣きたい。生かされることと死んでしまうことのラインは誰が決めているのだろう。そんな風に考える。
色々考えさせられ、励まされたりもする一冊でした。
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