読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
リストラされた加瀬は、強面なパン屋の店主・阿木に声を掛けられ、バイトをすることに。無愛想で人との付き合い方が分からない加瀬にとって、店の温かな雰囲気は馴染みがなく、戸惑うばかりだった。けれど火事に遭って阿木と同居することになり、彼の優しい手にどうしようもなく惹かれていく。優しくされればされるほど阿木に依存してしまい、溢れそうになる感情に加瀬は……。(裏表紙より)
これも良き「傷ついた人の恋」を描いた作品だった。
加瀬は施設育ちで、人との距離の取り方が不器用だ。かつての恋人を束縛した挙句、暴力を振るったこともある。リストラされたことでますます内側に閉じこもる加瀬は、ある日通りすがりのパン屋さんの店主に声をかけられて働くことになった。
阿木のキャラクターがまたいいんですよねえ。ちょっととぼけたような、気遣いのできる優しい人。この人の明るさやスルー力はきっと加瀬を救ってくれたんだろうな。最後の短編がすごくめろめろでにやにやしてしまいました。
不器用で傷ついた人たちの描写がものすごく好きだなと思ったので、著作をこれからも読んでみたい。
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