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無音の哀戀歌 〜さようなら、わたしの最愛〜 (コバルト文庫)
革命前夜のフランス、パリ。降りしきる雨の中、自由奔放で美しい高級娼婦のジャンヌと身分を偽った凛々しき死刑執行人、シャルルは出会った。互いに惹かれあいながらも、けして許されることのない恋に身を委ねる2人の未来は——!? 甘く密やかに燃え上がるヒストリカル・ラブストーリー。表題作のほか、動乱のフランス革命期に一途な愛を貫いた、『嵐の狂想曲〜暁を臨む天上の歌〜』も収録。(裏表紙より)

革命を目前にしたフランス・パリでの、死刑執行人と女性の物語。死刑執行人かあ! とその立場にスポットライトをあてたことに衝撃を受けました。なんて重い立場。しかも多くの人間が首を落とされ、ギロチンにかけられていくその時代。
しかし読みながら浮かぶのはどうしてもベルばらである私をどうかお許しください。デュ・バリー夫人とかサン・ジュストとかロベスピエールと言われてもうっかりベルばら絵で再生されてしまう。
とにかく、動乱の気配漂う街に立つ男女が切なくて、すれ違いがどうしようもなくて、いい中編集でした。特に「無音〜」からの「嵐〜」が! お父さん! ちょっと火遊びしちゃったこともあるお父さん! 不器用なお父さん!(身悶え)
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