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往復書簡 (幻冬舎文庫)
高校教師の敦史は、小学校時代の恩師の依頼で、彼女のかつての教え子六人に会いに行く。六人と先生は二十年前の不幸な事故で繋がっていた。それぞれの空白を手紙で報告する敦史だったが、六人目となかなか会う事ができない(「二十年後の宿題」)。過去の「事件」の真相が、手紙のやりとりで明かされる。感動と驚きに満ちた、書簡形式の連作ミステリ。(裏表紙より)

結婚式をきっかけに高校で放送部だった面々が、一人の同級生の事件と失踪についてやりとりする「十年後の卒業文集」。
恩師の依頼で、かつての教え子だという六人に会って話を聞き、それを報告する「二十年後の宿題」。
国際ボランティア隊として治安の悪い国に派遣された恋人と手紙をやりとりしながら、二人の共通であったある事故の真相が明らかになる「十五年後の補習」。
後味が悪いものもあれば、手紙の内容だけではわからない、登場人物の願いや思惑が描かれた感動的なものもあり、やっぱりすごく上手いなあと唸ったわけですが、しかし最初の「十年後の卒業文集」の手紙だけでも感じ取れるギスギス感とか女子のマウンティングが一番たまらねえぜ……と思っていました。本当こういうイヤーなところが湊作品は面白いよなあ。
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Author:月子
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