読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
異界と現実世界との間に産する竜卵石は、主の気を受けて玉妖と呼ばれる精霊を宿す。中でも伝説的なのが、“難波コレクション”の七つの玉妖だ。そのひとつ〈くろがね〉を受け継いだ修業中の驅妖師・彩音は玉妖に魅入られた姉を救おうとするが……。人々の目に見えない妖が跋扈する皇国大和を舞台に、少女驅妖師と相棒くろがねが妖に挑む。創元ファンタジイ新人賞優秀賞受賞作。(裏表紙より)
竜卵石と呼ばれる不思議な石、そこに育つ玉妖、異界のものたちと、それにまつわる様々な事件を描く和風的ファンタジー。印象としては大正、昭和くらいの環境でしょうか。
美しい玉妖を相棒とする少女驅妖師・彩香。姉を救うためになし崩し的に戦うようになったものの、まだまだ未熟。この巻ではあまり成長が見られず、状況に振り回されてばかりで、ちょっと落ち着け、よく考えろ、と読みながら苦笑。
世界観は抜群に素敵で、ひと昔前の時代に、力ある玉妖たち、彼らが作り出す「郷」と呼ばれる石の中の異空間の美しさ、異界の不気味さに惚れ惚れします。
ぎこちない彩香とくろがねの二人が、これからさらに結びつきを強くする展開を読んでみたいなあと思いました。
PR