読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
デザイナーとして靴を作っていたドリューは会社に多額の損失を出してしまい、仕事を追われる。自殺を考えていたところに父の訃報が届き、親戚と折り合いの悪い母に代わって単独で父が亡くなったエリザベスタウンへと向かうことになった。その行きの飛行機の中で客室乗務員のクレアと出会ったことで、父の葬儀までの短い非日常が優しく鮮やかに彩られて……。
傷ついた大人の男性の再生と、家族と出会いと別れの物語。恋愛に振り切っていないところが爽やかで面白かった。
父の死という非日常に、いつもと違う自分の行動。付き合いの薄い親類たちの大集合や、葬儀。そこで発生する出会いと恋はやっぱり非日常で、こういう作品でもなければ起こらないんじゃないかなあという非現実的なところもあり、休日になにも考えずにぼーっと見て明日から頑張る、というような作品だったなあ。
親戚大集合がどこの国もこういう感じなんだなあというのが楽しかった。お母さんのスピーチはお国柄って感じがしましたが、個人を愛しているから賑やかにするっていうのはなんかいいよなと思う。
自分の中で何かが死んで、新しく生まれる。父の死からクレアと出会い、クレアによって導かれて日常に戻っていく。少しだけ非日常のお土産を持って。優しくてきれいな作品でした。
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