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映画監督のヴィクターは過去にオスカーにノミネートされたこともあったが、いまでは駄作ばかりと評判で主演女優に降板される始末。さらには元妻とも険悪に。しかし謎の男ハンクが現れ、理想の女優をCGで創造することになった。かくして創造されたシモーヌは脚光を浴び一大女優として名が知られるようになる。同時に監督であるヴィクターは名声を手に入れるが……。
CGやAIから創造された者は命を持つのか? という難しいテーマを、落ちぶれた映画監督ののし上がりとともに描く。2002年の作品とは思えない完成度で、すごく面白かった。
CG女優を起用したうだつのあがらない監督の悲喜こもごもがメインなんですが、シモーヌの存在に底知れない恐ろしさを感じる。いまではCGで作ったキャラクターが動く作品なんて普通のものですけれども、それが世間には人として認識されるとこういうことが起こりうるのかと思って面白かった。存在しない証拠も存在した証拠もない、っていう台詞は怖いな。それって人間でもそうだよな……。
最後はえーって言っちゃったけど「これは未来の出来事です」と言われても信じられそうな作品だった。面白かった。
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