読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
聖グレンデルの託宣により王家に生まれた双子のうち、妹王女は「世界を滅ぼす猛毒」とされ殺された。だが幼い命を守ろうとした人々の手によって、彼女は生きていた。十五年経ち、カスール三兄妹の末妹として育ったパシフィカは自らを狙う者たちに手により父を失い、兄シャノンと姉ラクウェルとともに旅に出ることに。それはこの世界の成り立ちと秘密に触れることになり……。
富士見ファンタジア文庫の『スクラップド・プリンセス』原作。原作は本編のみだいぶと前に読了済。実はすてプリはアニメから入ったクチで、この作品をきっかけに富士見ファンタジア文庫を知ったくらい、当時は全然ラノベ読みではありませんでした。
原作の雰囲気をそのまま残しつつ、アニメはもう少し風景や登場人物の造形をしっかり描いている印象で本格ファンタジー風味。SFみを感じさせる諸々の設定が、実にゼロ年代のアニメだなあと思いながら、ストーリーがしっかりしているのでいま見てもかなり面白いなあと思いました。
ラスト周辺はオリジナル展開なんですが、私は最終話の最終決戦、その近辺のラクウェルの必死な言動がすごく好きで。泰然としてほわほわしているお姉ちゃんが、パシフィカの命が尽きようかというときに神様に祈る、という絶望的で必死なシーンが声優さんの演技も伴って、もうすごく心に響いてしまって。この状況をどうひっくり返すのかというドキドキ感と、最後の大団円的なカスール三兄妹の涙のシーンとともに最終話は一番好きな話です。
ラストは原作の方がカタルシスがあって好きですが、アニメはアニメで上手に作られているなあと思う作品でした。
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