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キャバ嬢の社会学 (星海社新書)
一流大学に通う筆者は、女らしさを売りにするキャバ嬢たちを“そうするしかない人たち”と哀れみ、自分とは違うと決めつけていた。しかし、ある時知人に「彼女たちもあなたも変わらない、違うと思っているなら、それはキャバ嬢を差別しているだけだ」と指摘され、愕然とする。真相を確かめるべく潜入したキャバクラは、想像以上の“魔窟”だった。女の矜持を刺激するランキング、“全て自己責任”のセクハラ対策、“素人性を売りにするお水”という矛盾。予想通りのくだらなさを感じつつ筆者は、徐々に夜の世界に“ハマる”想定外の自分に気づく……。キャバクラとは、病みとは、女とはなにか。86年生まれの俊英が送る、“武器としての社会学”!(カバー折り返しより)

自らの女性性を売り物にはできない、少々こじらせた著者が、女性性を売りにする現場であるキャバクラで自ら働き、感じたこと、知り得たことをまとめた一冊。
著者のこじらせ問題に決着がついたとは思えなかったのですが、キャバクラというシステムを内側から見てみるとこういうお店の虚しさと魅力がわかるような気がします。性別を売り物にするってすごく簡単なことで、根深いものがあるなあと思わせる。完全に、こういう社会であるということから生まれ、続いているものなので、こういうものは永遠になくならないんだろうし、形を変えて私や子どもたちに襲いかかるのかな、と想像する。価値観って難しいなあ……。
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Author:月子
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