読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
青色巫女見習いとして、忙しい毎日を送るマインに朗報が届く。母親が妊娠したのだ。生まれてくる赤ん坊への贈り物として、絵本作りを開始する。一方、神殿内では慣れないことばかりで、自由に動けない。巫女としての教養を身につけさせられたり、新しい側仕えの管理に追われたり……。孤児院長しての仕事も山積みだ。
相変わらずの虚弱な体も何のその、本への愛情を武器に全力疾走を続けるマインが、念願の一冊を手にする時、貴族世界への扉が開き、物語は急展開へ突入してゆく!
近付く冬を前に、風雲急を告げるビブリア・ファンタジー!書き下ろし番外編×2本収録!(カバー折り返しより)
絵本づくりと見習いたちと新展開の伏線、かな。
本づくりはついに木版画に。そして初めての本が完成。このシーン、めちゃくちゃ感動しました。本ができるってこんなに大変で、それを愛して、形にできたことってすごく尊くて幸せなことだと思いました。マインに手を貸して道具を作ったり作業したり絵を描いたりした人たちもいたからこそ、こうやって本ができたんだよな。
マインの人生としては、騎士団と関わりを持ったっぽいので、またえらい人に目をつけられそうだなという予感を覚えつつ。
洗礼式を終えたマインは「青色巫女見習い」として、神殿での仕事を開始する。そこには待望の図書館と本が待っていた! 夢叶い、期待に胸が膨らむマインだが、多くの問題にぶつかってしまう。困った側仕えたち、貴族出身者が突き付ける階級社会の現実など、これまでの常識が全く通じないのだ。おまけに虚弱な体も相変わらず。
そんなマインは仕事の合間に、孤児院の酷い実態を知る。どうしても放ってはおけず、ルッツと共に改善に奔走するが……。
社会の厳しさなんか吹き飛ばせ! ビブリア・ファンタジー第二部開幕! 書き下ろし番外編×2本収録!(カバー折り返しより)
マイン、神殿の青色巫女見習いとなる。また騒ぎの種になりそうなものを発見したり、孤児院に関わることにしたりなんですが、少しずつ仲間が増えて、いい方向に進んでいるのは読んでいて楽しいなあ。側仕えたちがどんどんマインの元に集まってくる感じ、すごくよかった。
ルッツも前に進んでいるようだし、トゥーリも少しずつマインに感化されてきたっぽいし。でもこの辺りで波乱がありそうだなあ。大丈夫かなあ。
中国の青羅湾に巨大テーマパークを作るという話を持ちかけられた若き大富豪リウ。だがそれを阻止すべく、人間となった人魚のシャンシャンはリウを暗殺しようと接近する。けれどすれ違いながらも二人は徐々に距離を縮めていく。しかしリウを殺そうとする人魚族や、テーマパークを建設しようとする不動産会社の社長と娘が障害となって……。
アジアンな人魚姫。若き富豪と田舎娘的な人魚という組み合わせがとてもアジアっぽい。チャウ・シンチー監督作品なのかあ。
細々としたところがシュールなコメディで、チープさ加減が絶妙だなあ。こだわりを感じる。お話自体はそう逸脱したものではないのに、映像や台詞がいい意味でB級に落としてある感じがすごくファンタジーラブコメっぽいなあ。面白い。
壮大にホラを吹くという作品だった気がして、楽しかったです。
クラスに馴染めない日々を送っていた転校生のシュン。そんな彼を気にかける杏奈。二人は化け物が出るという噂の「ジェイルハウス」で同級生とともに屋敷に閉じ込められてしまう。すると屋敷内では次々に不可解な現象が起こり、次々と同級生が襲われて……。
フリーゲーム原作。ゲームは実況動画で見ました。
人気ゲームの実写化。お察し、という完成度なのですが、これはこれでまあいいか……という気がしてくるのはあんまり期待していなかったからかな……。ものすごく振り切ってありえないものにするか、めちゃくちゃ緻密な作品にするかしかないよなあこういう作品。
クローゼットでガタガタ震えているタケシが映像になっていたのと、青鬼が登場するときのBGMがゲームに似せて作ってあるのが楽しかった。
魔法が体系化されたその世界、第三次世界大戦が集結して月日が経ち、魔法技能師養成機関の一つ、国立魔法大学付属第一高校に司波達也と司波深雪は入学する。妹は主席合格の一科生、兄はその補欠である二科生だったが、その括りに縛られない凄まじい才能が達也にはあった。二人の入学をきっかけに、校内外を問わない様々な問題、事件が発生し……。
原作は未読。
アニメは「入学編」「九校戦編」「横浜騒乱戦」。全編を通して達也のクールなチートぶりが展開されていて、こういう部分が心をくすぐるんだなあという色々が詰め込まれていたように思います。
面白いなあと思ったのが、高校生たちが主体で戦ったり陰謀を暴いたりするところ。いやー生徒たちが大人の助けを借りっぱなしにならずに戦ったり防衛したりっていう展開、めちゃくちゃ好きなんですよね。
トップモデルとなる夢を叶えるためにLAへやってきたジェシー。モデルの仕事を始めた彼女は、すぐにカメラマンやデザイナーに気に入られ、みるみるうちに成功への階段を駆け上がっていく。だが一方で、そんな彼女に嫉妬するライバルたちが動き出し、ジェシーもまた成功体験のために傲慢さを表出し始める。
R15+です。終盤凄まじくショッキングなシーンがあるのでR18でもいいんじゃないかという気がしました。死体をムニャムニャとか、殺した人間をナントカするとか、切腹とか色々……うん……。
ファッション業界を舞台にした女性たちの悪趣味なストーリー展開と描写で、あなたになりたいという感情をサスペンス成分全振りで作ったという感じがしました。モデルたちの仕事シーンは音楽と映像がかっこいいんですが、それだけに猟奇的なシーンが際立っていてだいぶと怖い映画に感じられました……正直女性同士のギスギスが極まって、という話を想像していただけに猟奇の方向に来るとは思ってなくてだいぶとメンタルに来ました。最後までスプラッタな方向に殴られてしまった。
同棲中の恋人と幸せな日々を送るアリスは、ある日出会った見知らぬ男性に心惹かれ、狂ったように恋に落ちていく。だが周囲に不可思議な出来事が起こり始め、疑心に駆られたアリスは彼の身辺を探るようになり……。
R18+なので過激なシーンがあるのはわかっていたんですが、それを上回るサスペンスでした。心理的に追い詰められていくところが多くてドキドキしたわー。
しかし恋に落ちていくところはホラーめいていると感じるほど恐ろしく情熱的で、何も起こらないわけないよねという。オチはすぐにわかってしまった(怪しい人が最後まで怪しかった)のでもう一捻り欲しかった気もするけれど、最後の気の抜けたようなエピローグがいい味だった。
『天照』――それは、若く、まばゆく、常夜を照らす、光のむすめ。
隻眼の女子高生、火野坂暁が迷い込んだのは、真っ暗な異世界だった。
窮地を救ってくれた英国紳士のミニ・クーパーや〈良い飴屋〉と名乗る男が率いるヒガシ町の男達と共に、自分の命を執拗に狙うニシ町と戦うことになった暁。
決して明けぬ夜空の下に渦巻くのは、〈ニシ町〉の男達の欲望、〈ヒガシ町〉の男達の哀しみ、そして途方もない〈絶望〉の影。
そして、この国で唯一の女――『天照』の本当の役割を教えられた時、彼女はある決断をする――。
「わたし、誰にもいなくなってほしくない。みんなといっしょに生きていたい」(Amazonより)
この世に絶望したことで、異世界に連れ去られた女子高生、暁。その場所は白い狐と黒い狐の勢力が東西に別れて争っている世界であり、女性である暁は『天照』という特別な存在として狙われ、あるいは庇護される対象だというのだった。
男性ばかりに囲まれつつ、とある事情で隻眼となり男性を受け付けなくなった暁なので、何事も力技というか拳に物を言わせるというかとりあえず殴るっていうような女性でとても面白く読みました。守られるだけじゃないけれど守られることに安堵を見出すところ、良きヒロインでありました。
読み進めて思いがけずクトゥルフ要素があったことに驚きつつ、序破急の「急」の章は息を飲む展開の連続でページをめくる手が止まらなかったです。本当にどうなるんだと最後まではらはらし通しだった。
何も変わらなかったかもしれないけれど、少しだけ何かが変わったかもしれない。そんな希望を持たせつつもまた過酷な巡りが始まるのかと思うと胸が痛いのですが、とても面白かったです。