読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
強引な政略結婚で若き国王の第二妃についた侯爵令嬢・アリシア。だが国王夫妻は突然崩御し、王弟の美少年・ジュリアンが即位した。荒れた国が元に戻るまで、という約束でアリシアは城に留まる。だが、持ち前の実力で国を建て直したジュリアンは恋心を隠し、一度妃の座をおりたアリシアに求婚し……!?
「閉経陛下。そう簡単には、落とされませんよ?」恋をしない堅物令嬢、あざと可愛い腹黒陛下の"求婚"なんて、お断り!?(裏表紙yろい)
年上ヒロインと年下ヒーローの、ほのぼのラブコメディ。とても上品で可愛らしいラブコメでほっこりしました。
内容紹介がちょっと誤解を招きかねない印象を受けたので補足を加えたいんですが、まずアリシアの最初の結婚は実家による強制的なもので彼女自身の意思は反映されていません。それから王弟ジュリアンの元に留まったのは女官としてであり、実家に身売りされる形で嫁入りしながら自分を可愛がってくれた国王夫妻に返せなかった恩をジュリアンを支えることで返したい、という名目です。
頭のいいヒロインとヒーローなので、当初はどちらもすごーく仕事人間で笑 それが恋を知って、互いに少しずつ好意を告げるようになると、やりがいのある仕事をこなして楽しかった日々が、こう、新しく、ぱーっと鮮やかに輝いていく様が描かれているようでとてもほのぼのしました。実に可愛らしい。
有能で、上品で、軽やかで、仕事ができるアリシアの好感度がめちゃめちゃ高いです。
また彼女の護衛騎士であるレイバンが、もうめちゃくちゃいい人で! 若干ヒーローを食っている感があるんですが笑 彼にもいい奥さんを迎えてもらって、家族ぐるみでアリシアとジュリアンを支えていってほしいなあと思いました。
とても爽やかで可愛いお話でした。強い女の子は素敵!
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しばしば噛み合わなくなってしまう会話。「個性的」を通り越し、周囲の目を忘れたかのような独特の行動。ボキャブラリーも、話題も豊富な僕の妻だが、まるで地球人に化けた異星人のようだ……なぜ? じきに疑問は氷解する。彼女はアスペルガー症候群だった。ちぐはぐになりがちな意識のズレを少しずつ克服する夫婦。その姿を率直に、かつユーモラスに綴った稀有なノンフィクション。(裏表紙より)
高機能自閉症の妻との生活、その工夫の日々を綴ったもの。いわゆる「持っている」と言われる人の言動や特性がすごくよくわかります。
この「妻」の人は言語能力(否コミュニケーション能力)がめちゃめちゃ高い人で、情報収集能力も高い。こだわりの強さが出ている。……これが出た時点で「ああこの本、そういうことなんだ」と思ったら、最後の種明かしはやっぱりそうでしたか。
人の気持ちを読み取ることができない「妻」の人が、夫の気持ちや、自分の言動による周りの反応をどのように考えて綴ったのかなあと考えると、並々ならぬ努力があっただろうと思いました。
接し方さえ工夫すればそれなりに上手く生きていけるけれど、みんながみんな、そうやって付き合ってくれるというとそうではないから、生きることはやっぱり難しいよなあ……。
狩兎町の高校生・陽太は、ある晩吸血鬼に襲われる!! 絶体絶命の大ピンチ!! そこに颯爽と登場したのは、(自称)ダークヒーローのイケメン吸血鬼ブラッド。「さあ、お兄さんについておいで。お菓子あげるから」……って誘拐犯か!! 平和だと思っていたこの町、実は奇怪で愉快な化け物だらけ!? 立ち向かうべく、ブラッドに弟子入りした陽太の運命は――?? 第15回えんため大賞特別賞受賞作!(裏表紙より)
『博多豚骨ラーメンズ』の木崎さんの作品。確か受賞時期がこの作品とラーメンズと同時だったんですよね。なので作風はある程度低年齢層向け、どちらかというと少年向けラノベっぽいです。ラーメンズの方を読んだことがあるのですが、だいぶと文体や作品の雰囲気が違っていて、器用な方なんでしょうが、この作品はコミックス単巻読み切りという感じでだいぶと物足りないです……。
ナルシストの入った吸血鬼と、吸血鬼にとって美味な血を持つ高校生の陽太が期間限定のバディになり、陽太の崩れ去った日常を取り戻すお話です。途中からロボットメイドのフランケンも入ったのはおおっと思いましたがもうちょっと登場が早くてもよかったのよ。
シンデレラの末裔・ディセント伯爵家のアランに求婚された新米靴職人のエデル。だが、自らの出生、そして父の存在からその申し出を断ってしまう! 失意のアランは熱にうなされるも、とある啓示(?)を受け——? 一方のエデルはレイと決着をつけるため、彼が出入りするクラウデッド家の仮装パーティーに潜入することに。そこで《魔術師の靴》による事件に巻き込まれ!?
ドキドキを我慢する方法は? 靴と恋の物語、第4弾!!(裏表紙より)
プロポーズのその後。やっぱりそううまくはいかないかー! と思いながらも少しずつ距離を縮めてお互いにどきどきしているのが初々しくって可愛いですね。
そんな感じで今回はこびとの靴。童話になぞらえて最後の靴を作るところはちょっとほっこりしました。本編が、子どもが辛い話だったところもあるので……。
レイの目的も明かされましたが、このまま靴とそれに惑わされた人の話が続くのかなあ? そろそろ大きなピンチを迎えてほしい、でもエデルとアランの仲が進展してほしい! ともだもだする。
異動、昇進、出征……小玉の環境は目まぐるしく変化していく。新しい人との出逢い、初恋の人との再会、突然訪れた兄の死——。
そんな中、小玉と文林の関係は上官と副官として、息の合う良好なものに変化していった。
しかし、小玉にまたも異動の辞令がくだる。行き先は小玉の実家にも近い僻地。……まごう事なき、左遷。
それを聞いた文林は怒り狂って酒をあおり、宥める小玉もまた酒をあおった。そして翌朝——記憶のないまま二人は同じ寝台で目を覚まし——?(裏表紙より)
こんなに個性的な文章とテンポだったかなあ。なんかだんだん癖の強い文章になってきている気がするのはこれがカクヨム連載だったからだろうか。
それはともかく。
小玉と文林の関係が現在のものになってしまった過誤。本当に過誤だな!! というやらかし具合とその後の展開。甘さなんてなかった。二人がもうちょっと感情的だったら男女の関係になれただろうに、本当にもう……。
しかし帝姫との出会いといい、小玉の身内の死といい、文林の動きといい、少しずつ運命が動き始めた感があるなあ。
血を分けた兄妹ゆえ底知れぬ官能の深みに堕ちる兄王祥紀と妹淑雪。背徳の愛を阻まんと、宮廷に渦巻く数多の陰謀。妃の座を狙う女、政略結婚、兄妹を引き裂こうと狙う臣下たち……。中華の覇王となった兄は「おまえだけを生まれた時から愛していた」と囁いて愛を貫こうと決意し、ついに妹を妻として迎えることを宣言! 禁じられた結婚の行く末とは——!? 究極の近親恋愛浪漫!(裏表紙より)
近親相姦、兄妹もので中華もの。第二巻に当たります。
人道に悖るということで祥紀と淑雪には報いが待っているわけですが、ここまで書き切ってもらえてよかったです。前巻に引き続きかわいそうな人が何名かいるのですが(正妃、次の正妃の座を望んだ異国の女、再びの政略結婚相手となった別国の王など)清々しいほど自分たちしか見えておらず、このずるずると地獄に引きずり込まれるような感じが面白かったです。TL小説でバッドエンド好きだわあ……。
兄妹が狂った遠因として恐らく不貞を働いた実母たる王太后の存在があると思うんですが、二人が最後ああなってどうなってしまったんだろうと思い、少し可哀想な人だったな……と感じました。何も知らないまま、気付かないままで、国が滅ぶところを見たんだろうか。
あの人の手を離しここで生きると決めた、そのはずだった。哈爾濱は様変わりし『酔芙蓉』が閉められ、タエは結婚して伯林へ行ってしまった。それでもフミは芸妓「芙蓉」として生きていたが、いつしか以前のように舞えなくなってしまう。そしてフミは再び自らの道を見つめ直し……。
読んだのは単行本版。
男を追う女でしかいられなかったフミが、今度は追われる女になったかあ……! という感慨深いラストでした。いいよいいよーこういう少女小説素敵だよー。
「芙蓉」としての高みへ行こうとする第二巻でしたが、それ以外のところでメッタメタにされるフミにさすがに言葉をなくしてしまった。何も汚されることなく無事でいられる状況ではないんだけれど、辛い……。
山村さんのどうしようもなく運命を狂わせる感じもいいんですが、この巻は最後の最後で黒谷さんがよかった。最後どうなるんだろうなあ。
2018年に読んだ本(今年発刊のみにあらず)の中で、個人的にヒットしたものを適当にあげる、一年の総まとめの記事です。
読了したのは339冊。
記録のために利用していたメディアマーカーさんのサービス終了に伴い、内訳が出せなくなってしまいましたが、現在お世話になっているブクログさんによると、本301冊、漫画36冊、雑誌2冊でした。
このブログ、毎日更新されるように記事を予約投稿しているのですが、前年に引き続いて映像関連の感想が多くなっていましてそのせいで投稿が渋滞を起こしており、実は最新記事は二ヶ月とか三ヶ月前に見た・読んだものだったりします。最新刊を読んでも感想が上がるのが数ヶ月後というアレっぷりだったので公開順序を入れ替えたりなどもしていました。
それはともかく今年読んで好きだったもの。
茉雪ゆえ『指輪の選んだ婚約者』
遅まきながら最新刊まで一気読み。刺繍という一つのものを好きで居続けるアウローラと、美貌の貴公子ながら熱血なフェリクスというカップルの可愛らしさに身悶えしました。アウローラの腰とお胸がまた素晴らしい。
柚木麻子『本屋さんのダイアナ』
賢さってなんなのかとか、女性(女子)ってなんなのかとか、そういうことを考えましたが、最後に思ったのは、本に救われた人は本当に幸福だということです。
青木祐子『これは経費で落ちません!』
時々「うっ」となるときもある、それくらい「私こういうのわかる」感。人間関係のいやらしさが絶妙でクセになります。
田中メカ『朝まで待てません!』
他社の漫画編集者同士の恋愛モノ。二人とも大人なのでその仕事っぷりに加えて、田中メカさんらしい少女漫画感が詰まっててきゅんきゅんしました。
「面白い!」と感じる作品はたくさんあったのですが、なんというか、昨年に挙げた作品のようなどはまり感をあんまり覚えなかった一年だったかもしれません。というか、ここからいいところだろうと思うのに続きが出ていないものの多さよ……。
というわけで本当によく映画やアニメなどの映像作品をを見た一年でして、映画だけでも100本見てました。
そんなわけで2018年見てよかった映画。
「グラン・トリノ」
魂が震えた。
「DRAGON ドラゴン」
少女漫画脳には美味すぎた。
「名探偵コナン ゼロの執行人」
安室の女の一員になる気持ちがわかりました。
「高慢と偏見とゾンビ」
ものすごくかっこよかった。
ものすごく厳選してこれ。
たくさん映画を見たいと思っていたので叶えることができた一年でよかったです。
読了したのは339冊。
記録のために利用していたメディアマーカーさんのサービス終了に伴い、内訳が出せなくなってしまいましたが、現在お世話になっているブクログさんによると、本301冊、漫画36冊、雑誌2冊でした。
このブログ、毎日更新されるように記事を予約投稿しているのですが、前年に引き続いて映像関連の感想が多くなっていましてそのせいで投稿が渋滞を起こしており、実は最新記事は二ヶ月とか三ヶ月前に見た・読んだものだったりします。最新刊を読んでも感想が上がるのが数ヶ月後というアレっぷりだったので公開順序を入れ替えたりなどもしていました。
それはともかく今年読んで好きだったもの。
茉雪ゆえ『指輪の選んだ婚約者』
遅まきながら最新刊まで一気読み。刺繍という一つのものを好きで居続けるアウローラと、美貌の貴公子ながら熱血なフェリクスというカップルの可愛らしさに身悶えしました。アウローラの腰とお胸がまた素晴らしい。
柚木麻子『本屋さんのダイアナ』
賢さってなんなのかとか、女性(女子)ってなんなのかとか、そういうことを考えましたが、最後に思ったのは、本に救われた人は本当に幸福だということです。
青木祐子『これは経費で落ちません!』
時々「うっ」となるときもある、それくらい「私こういうのわかる」感。人間関係のいやらしさが絶妙でクセになります。
田中メカ『朝まで待てません!』
他社の漫画編集者同士の恋愛モノ。二人とも大人なのでその仕事っぷりに加えて、田中メカさんらしい少女漫画感が詰まっててきゅんきゅんしました。
「面白い!」と感じる作品はたくさんあったのですが、なんというか、昨年に挙げた作品のようなどはまり感をあんまり覚えなかった一年だったかもしれません。というか、ここからいいところだろうと思うのに続きが出ていないものの多さよ……。
というわけで本当によく映画やアニメなどの映像作品をを見た一年でして、映画だけでも100本見てました。
そんなわけで2018年見てよかった映画。
「グラン・トリノ」
魂が震えた。
「DRAGON ドラゴン」
少女漫画脳には美味すぎた。
「名探偵コナン ゼロの執行人」
安室の女の一員になる気持ちがわかりました。
「高慢と偏見とゾンビ」
ものすごくかっこよかった。
ものすごく厳選してこれ。
たくさん映画を見たいと思っていたので叶えることができた一年でよかったです。
学校の王子様、久我山柊聖に告白して玉砕した友人のために彼に抗議した西森葵。けれど柊聖が足をくじいたことをきっかけに、彼が隣室の同居人であることを知る。しかもボヤ騒ぎで柊聖の部屋を水浸しにしてしまったせいで何故か同居することになってしまった! 自分勝手で口の悪い柊聖に振り回される葵だったが……。
原作は漫画。原作は少しだけ読んだことがあります。
剛力さんはショートカットの方が可愛いですね。大人っぽくてとても爽やか。
高校生活と同居ものということで、学校にバレるバレないのドキドキ感と、S系イケメン男子に振り回されるヒロインの気持ちを楽しむお話だと思うんですが、この関係が始まるまでの導入がかなり無理矢理感があるのがちょっと気になったかなあ。漫画だとそんなに気にならないんですが、実写になるとありえない感がすごく増します。
あと桜月が嫌な女すぎて……笑 「いつまでも待ってるから」っていう文句は自分を盾にするみたいでずるいよなあ。優しい人なら見捨てられるわけないじゃん……。
しかし苦しい恋をしながらそれを捨てられない葵がとても切なくてよかった。とてもヒロインでした。
妻と二人の娘たちと幸せな日々を送るジェリー。その頃全世界では謎のウイルスと人間の暴走事件が連日報道されており、なんらかの異常が始まっていたが、ついに彼らの元にもその脅威が押し寄せる。人間を凶暴化させる未知の病から逃れたジェリーたちだったが、元同僚の国連事務次長から現場へ復帰してくれと要請される。家族を守るために死地へ飛び込むジェリーは、果たしてこの世界の希望を見つけることができるのか……。
ゾンビ物というと「どのように逃げて戦うか」ということで閉鎖的で限定的な地域での戦いになるように思うんですが、これは全世界を飛び回って情報を集めながら、ゾンビにどう対抗していくかを見つけるお話。ジェリーがだいぶしぶとく笑 知恵と勇気と戦闘力を持って戦ってくれるので、安心してストーリーを楽しみました。
なんといってもかっこいいのは、ゾンビの中を悠然と歩いて戻って来るところ! まさに「英雄」「希望」という感じでめちゃくちゃいいシーンだなあ。
全世界の人々がゾンビと戦うのはこれから先の話、という「まだまだ俺たちの戦いは続く」という終わりですが、ジェリーのチートぶりといい大量のゾンビが登場するシーンといいかっこいいなあと思った作品でした。