読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
とある事情で魔女の国・赤の国から故郷に戻った魔女ナナイは、将来のためにひたすら"婚活"中! 努力が実り顔も性格も将来性も抜群の、領主の息子シスの婚約者として家に招かれることに。魔女としても完璧に演じるためには、その事情から一見野獣のような動物学者の幼なじみレイダも連れていかなければならない! ところがシスが行方不明になり——!? 訳ありな2人のお騒がせ婚活ラブ!!(裏表紙より)
世界一の魔女と言われるほどの魔力量を持ちながらも、魔法を使う媒介が「幼なじみのレイダ」という人間であるために、魔法の使用に大いに制限がかかってしまう、出来損ないの魔女であるナナイ。仕方なしに一緒にいるレイダは、面倒臭がりながらもナナイに付き合う。
遠慮のない二人、早く結婚すればいいのに、わかっていないのは二人だけ。結婚するぞ! と意気込んでいるナナイをため息をつきながら見守るレイダ、いい男だけど押しが弱くて、もうちょっと頑張れよー! ナナイは早く気付けよー! ともだもだ。
殺人事件と失踪事件を推理するお話でしたが、軽く読めて楽しかったです。やっぱりそう簡単にはいかないよねー笑
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どこにも行けない。まるでガラスの水槽の中にいるみたいで、すぐに息が苦しくなって——。南波は、学校を休み、書店でアルバイトをしながら、病院に足を運んでいた。きょうも病室で朗読をする南波、うっすら笑みを浮かべ眠り続ける沙綾。だが、魔女の子ルルーの長い冒険物語が、いよいよ終わりに近づいたとき、誰も知らない新たな物語が呼び出された——。
傷ついた魂の恢復と人間への信頼を謳いあげた、傑作長編ファンタジー!(裏表紙より)
再構成はされているものの、全編収録されているわけじゃなかったのかあ。ちょっと残念。
子どもの頃、「風の丘のルルー」シリーズを読んでいたとき、「最後はこうなったらいいなあ」と想像していた物語の通りになったみたいで嬉しかったです。やっぱりルルーはルーリアだったんだなあ。
ルルーがどんなに綺麗な女の人になったんだろうと想像すると、嬉しくて楽しくてどきどきして、笑ってしまう。けれど「この道を行くのは辛い」と言った彼女の気持ちを考えると、きっと楽しいことばかりの旅じゃなかったんだろうな。
もう一度読めてよかったです。
ずっと友達でいられると思っていた。なのに、約束を破ったのはわたし——。病院のベッドで眠り続ける、かつての親友・沙綾のために、きょうも朗読を続ける南波。それは二人が子どもの頃に好きだった魔女の子のお話だった。遠ざけられても、裏切られても、なお魔法の薬で人々を癒そうとした風の丘のルルー——。大好きだったこの物語が、あなたを呼び戻してくれたら……。今を生きる十代の女の子と、本の中の冒険が響きあう、遙かなる魂の物語!(裏表紙より)
『風の丘のルルー』シリーズを再編集した上下巻。ルルーは魔女の子ルルー単独のお話でしたが、再編集のこれは、ルルーシリーズが存在する現代世界にいる南波の視点パートが入るもので、かつての読者だった自分たちと重なるなあと思いました。
沙綾と聞くと、思い出してしまうのは『はるかな空の東』のサーヤ・クリスタライアなんですが、やっぱり特別感のある名前ですね。
目覚めなくなった沙綾のためにルルーシリーズを朗読する南波。果たして沙綾は目覚めるのか、南波は自分の心に決着をつけられるのか。ルルーのお話も最後まで読めるのかな。下巻が楽しみだ。
四大公家のひとつ《黒狼公》となったヤエトのもとに、砂漠に巣食う盗賊を捕縛しようと第二皇子の使いがやってくる。その盗賊団と接触を試みたヤエトは、自らの恩寵の力と対になる未来視の力を持つ女性と出会い…。一方、兄である皇子同士の激しい後継争いを目の当たりにし、衝撃を受けた皇女は、ヤエトの助けを得ながら、自らの進むべき道を模索し始める。——陰謀と謎が渦巻く中、ヤエトの過去視の力が視た『真実』とは!?(裏表紙より)
読んだのは幻狼版。
二巻の下巻。北嶺にいるはずの皇女がやってきてしまったことから始まって、暗躍する皇子たちの一人に恩を売ろうという話。そして物語全体に関わってきそうな、「世界の罅」と呼ばれるものに世界が脅かされていることがちらりと明かされる。相変わらず命を狙われながらふらふらになっているヤエト先生……らしいというか、お大事にというか。
皇女はヤエトに導かれて王道を行くんだろうなあ。この世界の行く末に関わらされてしまったヤエトも気になりますが、彼女の未来もすごく気になります。いやしかし面白いなあこの作品。
蛮族との戦で傷ついた北嶺部の復興のため、病弱な体を押しながらも奮闘するヤエト。そんな彼に、皇女の推薦で貴族に出世するという「悪い知らせ」が飛び込んでくる。失意の中、新年祭のために皇女と都に向かった彼は、その式典の最中、さらなる衝撃の事実を知らされることとなる……。妹尾ゆふ子の人気ファンタジー、待望の続編が登場!!(裏表紙より)
読んだのは幻狼版。
前に読んでからだいぶと時間が空いてしまった。
隠居願望を持ちながらも周りが放っておいてくれない、巻き込まれ体質のヤエトはついに逃げられないような高貴な身分に叙されてしまう。めんどくさいとぼやきながらも、見事に采配しているヤエトはやっぱり有能なんだなあとしみじみします。根がいい人なのでみんなに好かれるから、みんな助けてくれて、いいキャラだなあ。
ただ助けてくれるだけでなくちゃんとお互いの利があった上で、相手のことを信用・信頼しているというのがいいですね。
スーリヤの思いはどうなるんだろう。続きが気になる。
サイオン島には「魔犬」がいる——。ヴィクトリア海海戦より半年後、帝政天ツ上軍の撃墜王・千々石は、神聖レヴァーム皇国軍の飛空士たちにそう呼ばれ恐れられていた。しかし、物量に劣る天ツ上の兵士たちは、レヴァーム軍の果てしない攻撃を前に次々と命を散らしてゆく。そして、ついに東進を開始したバルドー機動艦隊。迎え撃つべく、空母「雲鶴」に再び乗り込んだ千々石を待ち構えていたのは、最新鋭科学兵器に守られた海の要塞と、あの男の技だった……! 魔犬と海猫——ふたりの天才は決着を求め、天空を翔る! 「夜想曲」完結!!(裏表紙より)
国家の思惑で美姫とともに海を渡る青年がいて、仲間たちとともに飛空士となって戦い大事なものを見つけた少年がいて。けれど戦争をしているという現実の中には、千々石のようにひたすらに戦う人がいて。
戻れないところへ、空へ空へ空へ、ひたすらに空に愛されることを願うようにして戦った千々石が、もっと別の形で救われたらよかったのにと思わずにはいられなかった。
いい話って簡単に言っちゃいけないと思うんですけれど、きっとこのお話はどこかで起こりうるものなんだろうな、というのを感じました。
「美姫を守り単機敵中翔破一万二千キロ」その偉業を成し遂げたレヴァーム皇国軍の飛空士「海猫」の前に立ちはだかった最大のライバルにして、天ツ上海軍の撃墜王・千々石武夫。独断専行により一騎打ちを仕掛け、海猫に敗れた千々石は、再戦を胸に秘めていくつもの空戦場を渡る。「出てこい、海猫」激情の赴くままに撃墜を重ねる千々石のその背には、天ツ上の国民的歌手・水守美空の歌があった……。空前の大ヒットとなった『とある飛空士への追憶』の舞台、中央海戦争の顛末を描く、新たなる恋と空戦の物語。上下巻で登場!(裏表紙より)
『とある飛空士への追憶』のその後であり別面、シャルルの敵となった敵軍のビーグル、千々石の視点から、彼の過去と追憶のその後を語るお話。
千々石の過去が、撃墜王らしい哀愁と甘酸っぱさ、かすかな希望に満ちたもので、ユキと再会したのはいいものの、彼らの恋はいったいどうなるのかすごくじれじれする! 空に取り憑かれて終わってしまうのか、それとも美しい空を二人で見る未来が待っているのか、すごくどきどきする。
シャルルも駆り出されてくるようなので、ファナのその後もわかるかな。続きが楽しみ。
乙女ゲームにハマったOLまりあ。やりこみプレイで主人公はLv.99、いざ最終決戦——というところで光に包まれ、気づくとラスボス《闇月の乙女》として玉座の間に佇んでいた!? そのまま討伐されかけたところを間一髪で助けられるが、彼ら《闇の眷属》はすでに滅亡寸前。起死回生のためには、封印された魔王を解き放つ必要があると言われ……。
魔王ってゲームの中で私が封印したあれですか!? そして立ちはだかる敵は、もしかして私のLv.99キャラ——!?(裏表紙より)
乙女ゲーム転移ものですが、そこから想像させる話の三十度くらい方向が異なるシビアな展開です。チートはなしで、逆に敵側(光の陣営)がチートだけれど、この絶体絶命の状況どうするの!? というお話。
トリップものの要素が強くて、わあ永野さんらしいお話だあ! と楽しく思いました。召喚先で絶体絶命、ギリギリのところでかわしてなんとか切り抜け、頭を使いながら周囲の反発と無理解に傷つけられつつ自分のやりたいことをどうにかして貫こうとする。こういうヒロイン、大好きです。
世界が乙女ゲームなので男性キャラも魅力的で、合間に挟まる《陽光の乙女》の視点(つまり、まりあがプレイしていた主人公キャラと攻略キャラの交流)がすごくいい。そういうところを知っちゃうと、安易に光側が敵だと思えなくなるじゃないですかー! くそー!
あと数少ない女性キャラとして、王姉ラヴェンデルがとても可愛いので、もっと仲良くしてほしいです。擬似姉妹できゃっきゃしてほしい……。
なんとなくアレスルートに入っちゃってる終わりでしたが、続き出ますよね!? 傷ついた人たち大丈夫だよね!? あとアウグストと再び相見えたとき彼がどのように揺れるのか、レヴィアタンがどう動くのか、楽しみです。
尖端島に住むごく普通の男子高校生のアキユキは、幼馴染のハルとフルイチとともにありふれた日常を送っていた。北政府と南大陸自由圏が長らく戦争を続けているが、中立的な尖端島もその影響を受けていた。そんなある日、白髪の少女が起こした自爆テロによって、アキユキはザムドと呼ばれる異形へ姿を変える。暴走したアキユキを止めたのは、赤い髪の少女ナキアミだった。
ボーイミーツガール、というとついエウレカの方を強く想像してしまうんですが、ザムドはもっと大いなるものと対話するお話だったなあ。世界観が現代に近いナウシカという感じ。
みんなすごく不器用に生きていて、思い込みが強かったり、悩んだりしながら、自分とこの世界の大いなるものに立ち向かっていく。自分と向き合った結果、世界の秘密に関わるザムドっていう存在はすごく興味深いし、面白いなあ。
ちょっと大人びたアキユキも、迷えるハルも、感情に狂うフルイチもすごくリアルでよかったですが、特別な立ち位置にいながらも最終的に何もかも包み込む超然としたものになったナキアミが、すごく神秘的で力強い、素敵なヒロインだったと思います。それから伊舟。こういう勇ましくて心を鎧で固めている、男勝りの気高い年上女性がめっちゃくちゃ好きです。また情が深いんだよなあ。
好きなお話でした。面白かった!
無色の王の事件後、新しい赤の王の誕生、黄金の王の死去などがありつつも、狗朗とネコはシロを探し続けていた。そこへにわかに活気付く、緑の王のクランズマンたちとその攻勢。赤と青の勢力がそれぞれに危機感を覚える中、ついに白銀の王が戻ってくる。
第1期との間に映画があるんですね。アンナが王になるところ、見たかったなあ。
OPがめちゃくちゃ、女の子! って感じの、アンナのテーマなのがわくわくしますね。サビに入る前の菓子とメロディーがめちゃくちゃ好きだ。
この話、結局は白銀の王の過去をある程度清算するための話だったのかなあという気がしました。赤と青のそれぞれは、ヴァイスマンのことなんて関係なく、現代の王として己のするべき役割をまっとうしていて、そのドラマも非常に熱いんですが、やっぱりシロたちの話だったという気がする。しかし白米党は笑った。とても「らしい」なあ。
草薙がめちゃくちゃ好きです。なんだこの、参謀で物腰が柔らかくて、締めるところはきちっと締めて、なのに最終的に貧乏くじ引かされながらも「しゃーないなあ」って笑ってくれるようなイケメンな不憫男子は……。かっこいい……好き……。
宗像の剣がやばい感じだし、いまも映像作品とか作っているようだし、続きがあるなら見てみたいなあ。