読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
![([お]4-3)ピエタ (ポプラ文庫 日本文学)](https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/51xyWmpEaJL._SL160_.jpg)
18世紀ヴェネツィア。『四季』の作曲家ヴィヴァルディは、孤児たちを養育するピエタ慈善院で、《合奏・合唱の娘たち》を指導していた。ある日教え子エミーリアのもとに恩師の訃報が届く——史実を基に、女性たちの交流と絆を瑞々しく描いた傑作。2012年本屋大賞第3位。(裏表紙より)
不思議な陰影のある話だったなあ。カーニバルという顔を隠す祭りの非日常感もあれば、淡々と日々を生きているような語りもあり、生きることの息苦しさも感じたり、歴史の大きな流れがどうどういっているのが聞こえるようでもあり。
先生と慕うヴィヴァルディの訃報を受けたエミーリアは、同じ教え子で現在《合奏・合唱の娘たち》を率いるアンナ・マリーアとその話をする。同じく教え子で裕福な家の娘ヴェロニカにピエタへの寄付の話をしに行ったエミーリアは、彼女からヴィヴァルディ先生が彼女のために書いたという楽譜を探し出してほしいという依頼を受ける。彼と懇意にしていたというコンティジャーナのクラウディアや、彼の恋人の噂があったパオリーナとジロー嬢の姉妹といった女性たちとの交流、過去への追想を経て、時間は流れていく。
楽譜の行方がとても胸を打ちました。ヴェロニカがなにを思いながらその詩を綴り、その楽譜がどのように流れて行ったのか。形を変えても何かを祝福したいという思いは変わらずそこにあるという清らかさを感じて、つかの間息が止まりました。
静かな映画のような作品でとてもよかった。おすすめされた作品でした。ありがとうございました。
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「メリル・フォースター、俺の子供を産んでくれ」魔術学院に通う、いたって平凡な少女メリル。ある日の放課後、彼女は突然名門貴族の美青年ギルベルトに押し倒されてしまって大混乱。しかも彼が迫ってきたのは、メリルの珍しい「体質」を手に入れるためで——!? 家柄にも無駄な美貌にも興味はないし、好きでもない相手に体目的で迫ってくる最低男なんて、お断りです! 逃げる少女と恋に不器用な青年の学院ラブコメディ(裏表紙より)
さほど学園っぽい風景はないんですが、ツッコミ気質なヒロインが、常識が完全にずれている美貌の先輩から逃げ回るラブコメディ。冒頭からギルベルトに対してメリルの台詞がまさしくという感じでした。初対面の人間にその言動は頭おかしいです……。
しかし迫られてやっぱり悪い気はしないもので、改めて向き合ってみるとギルベルトはだいぶとずれているけれどいい人ではあり、ときめきもあり……というのがリアルだなあ笑 好意を向けられるとぐらぐらきちゃうよね。最後の小話でギルベルトがちゃんと最初からメリルに好意を持っていたこともわかったのでよかったな。

妄想に囚われ、妻の浮気を責め続ける夫マサヨシ。単純な嫉妬と見える振る舞いには、本人も気づかぬ深層心理が絡んでいた――。地道な調査とカウンセリングを武器に、家庭裁判所調査官は家族問題の現場へ踏み込む。誰にも起こる感情転移、知的エリート女性の挫折と暴力、「家族」代わりの薬物使用、「家族神話」のダークサイド……。18の家庭に巣食った「しがらみ」の正体を明かし、個人の回復法を示す実例集。(裏表紙より)
2016年刊行の本。実例を取り上げながら、どちらかというと当事者の心理を解くという印象の話が多かったかな。心理学っぽい内容だったように思います。
家庭裁判所に持ち込まれたり、カウンセラーのところにやってくる問題は、家庭、家族を構成するもの全体に事件の原因や理由があるのだなとわかる。子どもだけの話じゃないし、親だけの話でもない。人がどのように生きてきて何に傷ついたのかっていうのが、事件の根本にあるんだなあ。

それまでの名声を捨てて、ついに山村こと楊建明の元へ向かったフミ。馬賊となった彼女は建明のかつての女と比べられながらも、彼女らしい強さを持って仲間と認められていった。しかし曠野は多数の思惑と罠と野望が行き交う戦場と化して……。
読んだのは単行本。芙蓉ことフミの千里を駆ける物語。
実に大河だなあというお話で、女性が凄まじい勢いで歴史の中を駆け抜けていく感じ、実に須賀しのぶさんらしい作品だと思いました。炎林との関係とか、大河小説ならではだよなあ! とわくわくして読み終わりました。
歴史が大きく動いている時期のお話なので、話の大半が戦況の説明だったり、フミに対する仕打ちというか彼女に襲いかかってくる展開が、酷い……きつい……辛い……(でも面白い)というのが楽しかったです。歴史って男性のもののように感じられるときがあるんですが、フミはそうした裏側を駆け抜けた人だったなと思う。

仕事一筋だった私が結婚したのは元FBI捜査官。「日本一腕のいい錠前屋を探せ」「デパートでも居酒屋でも、トイレに入る前はFBI式にドア点検せよ」「仕事靴はハイヒールのみ。スカートをはいて自転車に乗るな」。それは彼のトンデモ指令に奔走する、ジェットコースター人生の始まりだった。愛と成長とドタバタの日々を描く国際結婚エッセイ。(裏表紙より)
国際結婚の難しさと、結婚した相手と自分の文化や価値観の違いがわかるなあと思いました。危機管理もすごいですが、プロファイリングがすごい! 人を見る目ってこういうことなのかあと勉強になりました。旦那さんの変わった(って言ってもきちんと裏付けがある)言動がクローズアップされているけれど、自分と家族の身を守るための適切な行動だったというのが後にわかるのが切ない。そういう時代だったし、いまはこんな時代になってしまった。
2012年の文庫版刊行に合わせてのあとがきで、ダーリンとの別れが語られていて、なんだかもう泣き笑いになってしまった。そうかあ、最期までダーリンはダーリンだったんだなあ。
![KINGSGLAIVE FINAL FANTASY XV [Blu-ray]](https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/51cXjXoOHHL._SL160_.jpg)
古い時代から続く王と魔法の力、そしてクリスタルが存在するルシス王国と、機械文明の発達により急速に巨大化していたニフルハイム帝国は、長きにわたって戦争を続けていた。移民によって成り立つ王の従兵たち「王の剣」もまた、あちこちの先頭に駆り出されており、ニックス・ウリックも例外ではなかった。だがついに和平が成り立つというその日、帝国はルシスの懐に入り襲いかかろうとしていた。ニックスたちは王都を守るため、行動を開始するが……。
ゲームの「ファイナルファンタジーXV」では語られていない「その頃王都では……」のお話。
ものすごい大変だったんじゃないかよ!
ノクトたちがのんびりロードムービーやってる一方で、王都陥落というすごい展開を迎えるわけですが、この状態でルーナがオルティシエに来ていたとか、凄すぎて。もうちょっとノクトとルーナが交流しても良かったんじゃないか……などと本編のだめだめさ加減が浮き彫りになる映画ですが、しかし映画は映画でルーナを唯一のヒロインに仕立て上げてしまっているのでそれはそれでちょっと物申したい笑
映画は移民たちの悲哀の話。故郷を失った人たちがたくさん出てきて、力を求めて奔走する。ニックスも同じように力を求めるわけだけれど、ルーナの神凪らしい発言に感化される。王と認められたわけではないけれど心が揺るぎなくなったのかな。新参者の王に優しい歴代の王たちはちょっと笑ってしまいましたが笑 血族はかわいいんだろうか。多分ここが指輪に認められるには強い心が必要であるという伏線なんでしょうね。
とてつもなく美しい3Dで作り上げられた作品で、バトルシーンがはちゃめちゃにかっこよかったです。でかい敵が出てくるの、たぎるなあ!

無謀にも海を泳いで本土から南十字島に渡ってきた少年ツナシ・タクト。力尽きたところをアゲマキ・ワコに助けられ、彼女の婚約者である島主的立場にある少年シンドウ・スガタと親しくなる。「青春を謳歌する」と高らかに叫ぶ少し風変わりでアツい彼は、島の秘密である「ゼロ時間」「サイバディ」などと関わる力を秘めていることが明らかになり、銀河美少年としてタウバーンに乗り込んで戦うことになったが……。
劇場版は視聴済み。放送当時わりとちゃんと見ていたんだなあと思った再視聴でした。
いま見ると「少年時代の終わり」とか「ペルソナ」「表と裏」や「フェーズ」など深読みできるところがいっぱいあるんだなあということに気付かされました。ごく一部の大人とほとんどが高校生で構成されている綺羅星十字団とか、外界から侵略者的にやってきたタクトの存在など、絶妙な配置だと思うんですが、でもこれ夕方5時とか6時に見る世代にはなかなか理解するのは難しかったんじゃなかろうか。単なる三角関係のロボットもののように見えてしまうような。
勢いとノリで押し切るタクトがかっこよく、中二感溢れる設定や台詞を楽しみました。面白かったです。

岩手、宮城、新潟、長野、鳥取、高知、福岡。場所は違えど、そこには豊かな自然、ご近所さんとの絆、ゆったり流れる時間がある。地域に寄り添い生きる移住女子たちの「今」を紹介!(カバー折り返しより)
移住した女性たちの体験談をまとめたもの。移住に成功した人たちばかりなので、とても楽しそうに生活しているなあと思いました。移住する人ってみんなどこかしら意識の高い人たちなんだな……ということを読んでいて感じました。同時に、数人の方が語っていた東日本大震災がきっかけになって、という言葉に、あの震災は多くの人たちにいろんな影響を及ぼしたんだと思う。
成功談がこれで読めるので、失敗談を読みたいなという気分になりました。移住先で、余所者がー余所者がーと言われていたのは一昔前の話とありましたが(この本は2017年1月発行)、本当にそうなのかな。気になります。

