読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
康国との戦を決意した文林。行軍元帥に選ばれたのは、班将軍だった。
「皇后を」という声は上がらず、そのことに少なからず安堵した文林は、小玉に手柄をあげさせたい反面、死地に向かわせることに躊躇いを感じている自分に気付いてしまう。一方の小玉も、文林に対して感じた溝が埋められず、ざわつく心を持て余していた。
さらに開戦を契機に、朝廷では皇太子問題が議題にのぼる。長男の鳳か、小玉を養母に持つ三男の鴻か。皇后としての小玉を守るため、文林は決断を下す——!(裏表紙より)
前巻でやっちまったなあ! って感じの文林であり、小玉が感じた溝に頭を抱えてしまった読者(私)ですが、二人ともいい大人なので表面上はちゃんと普通に接することができるんですよね……それがまた胸に痛くてはらはらするんですが。
戦に絡めていろいろな人が動き始める巻で、司馬淑妃は決定的な行動を起こそうとしているし、何より皇子たち……鳳の動きが怪しすぎて怖い。小玉不在の間に事件が起こらないかとひやひやしている。
買ったのが未来屋書店だったのでショートストーリーペーパーがついており、内容は綵の結婚報告でした。短いのに笑ってしまった。平和な一コマという感じでした。
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古い童話本を壊してしまったユウキは、構成もバラバラな上、人物だけがモノクロになった欠損だらけの世界に飛ばされた!!
ここを“誰もが知る童話”に修復しなければ、戻れないという。
手がかりを探すユウキは、やけに口の悪いお姫様・クリスと出会い……?
本嫌いの少女は物語の正体を解き明かし、正しい結末に導くことができるのか――?(裏表紙より)
本嫌いの女子高生ユウキ。作家の母親の代わりに家の一切を取り仕切っている。そんな彼女が物語の世界に飛ばされ、作中の登場人物のいずれかの役割を担いながら誰もがよく知る童話の形に物事を導かなければならない。
可愛らしい一方、母親に愛されていないのでは、と考えるユウキの気持ちが切ない。きっとこうやって本を読む私たちは「そんなことないよ!」って言ってあげられるんだろうけれど、母親のせいで本が嫌いなユウキは、クリスと出会わなければそのことに気づけなかったんだろうなあ。
このお話はなんのお話だ? と推理するところから、ここにいる人たちはなんの役? そしてユウキは? と考えるのが面白かったです。いろいろ謎も残っているし、クリスと再会してほしいので、続きが本で出ないかなあ!
遺跡の発掘に情熱を燃やす、トレモア公爵アントニー。修復師として働くダフネは、雇い主である彼に密かに恋している。彼のために休みなく働き、認められるのが唯一の幸せだ。だが、あるときアントニーがダフネのことを「竹節虫」で「背景のようだ」と評するのを聞いた瞬間から、ふたりの立場が逆転した。仕事を辞めるというダフネを引き止めたアントニーは、やがて優秀な修復師としてしか捉えていなかった彼女の魅力に気がつく。そして運命の雨の日、アントニーが見たのは味気ない眼鏡と作業エプロンを取り、雨の中で立ちつくすダフネの菫色の瞳の美しさだった……。去ろうとするダフネと引き止める公爵。ふたりの間に甘い火花が飛び散——。リタ賞&ロマンティックタイムズ・ブッククラブ特別賞受賞の実力作家、日本初登場!(裏表紙より)
駆け引きがとても楽しくてセクシーなロマンス小説でした。冴えない眼鏡とひっつめ髪で必要なこと以外は口にしない(口ごもってしまう)ダフネ。公爵という立場から人を従わせることに慣れている傲慢なアントニー。主人と雇い主であった二人が、恋の駆け引きをしてやがて婚約するに至るまでの道のりが、まあ本当にたいへんで!
ダフネが頑なになる理由がわかるけれど、アントニーがんばれ! っていう気持ちもあって大変でした。しかし女性に対して冴えないということを陰口叩くのはいくら公爵でもいけないよなあ。しかし雨にあたる彼女を見て、世界が変わったように彼女が浮かび上がるっていうシーンはたいへんエロティックでロマンティックでした。さぞかし綺麗だったんだろうなあ。
社交界の出来事が雑誌や新聞で激しく書き立てられる時代のお話だったけれど、ダフネなら公爵夫人になっても乗り切れるだろうな!
ごく普通の腐女子・早乙女朱葉のスペースに同人誌を買いに来たのは、ごく普通の腐男子・桐生和人。ただひとつ、ごく普通と違ったのは、二人は高校の教え子と教師だったのです――。
イケメン生物教師の真の姿がもっさり残念メガネ男子かつ同じ沼の狢……だと……!?
そう、これは――教え子を神(絵師)と讃えるイケメン腐男子先生と、とある腐女子の物語。
桐生:「今週の雑誌にマジ神コマがあるので審議したい」
朱葉:「それな」
こんな先生に教えられたい!? 共感しすぎるオタクラブコメ登場!!!!!(裏表紙より)
小説家になろうで話題になっていたのを存じ上げていたのですが、この度初めて読みました。
わかる! それな!!! の嵐で、たいへん面白く読みました。しかしこれオタクの素養がない人も普通に読めるのかな? 言い回しとかわかる? 大丈夫? 結婚する?
でもわかった方が数段面白い! アニメ映画の応援上映、声優たちが出ているアニメや円盤の話、実写化映画のについて、ソシャゲについてなどなど、あーあれがモデルね! って考えるの楽しいです。
生徒と先生、描き手と閲覧者という二重の縛りがあるじれじれ感がいい。オタクすることも推しも大事だし切っても切れないけれど、好きだなって思っちゃうともうね〜〜〜だめだよね〜〜〜〜〜どっち取るかって話になるかもしれないけれど、どっちも大事にしてほしいよね。
笑いとときめきでたっぷり潤いました。楽しかったです。
栗坂まもりは、イケメンでベランダ菜園オタクの亜潟葉二とお隣住まいの恋人どうし。
付き合ってはじめての12月。クリスマスに年越しにとイベント盛りだくさんのシーズンがやってきた! ベランダ野菜を使った葉二のおいしいご飯で関係も急接近……なんて期待をしていたら、招かれざるお客さんが次々現れて、全然二人きりじゃないですよね!?
年末には過保護な母まで来襲! お手伝いもしなかったずぼら娘・まもりの大掃除を心配したらしい。不意打ちの訪問から、母に葉二とのお付き合いがバレて――?(裏表紙より)
三巻目。クリスマスとお正月のお話です。
喧嘩して気まずくなったかと思ったら弟来襲。なんとかやり過ごしたかと思ったら母襲来。挙げ句の果てに亜潟さんが女性じゃないことがばれてしまった! 実家へご挨拶!
おおーめっちゃ恋愛小説だーおおーーー。にやにやして楽しみました。亜潟さんはちゃんとまもりのこと好きなんだなーと感じて嬉しかったです。30歳の大人が、年下の恋人のためにちゃんと大人の皮を被って礼儀正しく応対するって、当たり前のことなんだけどちゃんとしててかっこいいなあ。
第五師団の同僚・アレックスは見た!! ミレーユ扮する男装のミシェルを見守る(つけまわす!?)、ロジオンの異様な眼差しを!! 果たしてロジオンの思惑は!?「身代わり伯爵と危ない保護者」。その他リヒャルトのために開かれる二人だけの甘い晩餐を描く「身代わり伯爵と真夜中の料理教室」や、フレッドとセシリアの初めての出会いを描いた著者渾身の長編書き下ろしなど6本を収録。爆笑&ラブ満載(初心者歓迎)の外伝集!!(裏表紙より)
「身代わり伯爵と午後の訪問者」「身代わり伯爵と姫君の宝物」「身代わり伯爵と内緒の追跡」「身代わり伯爵と危ない保護者」「身代わり伯爵と真夜中の料理教室」「身代わり伯爵と白薔薇の王子様」の六本。アルテマリス編からシアラン編までの小さな話が集まった短編集です。
アルテマリス編のミレーユとリヒャルトがまだ距離があって初々しくてかわいい。リヒャルトの甘い台詞、昔からそうだったとか思ってたんですが、花嫁修業に入ってから砂糖をまぶして激甘に変化してるんだなと気付いて苦笑しました。
そんな主役たちもかわいいのですが、シルフレイアとカインも、フレッドとセシリアもかわいいですね。「白薔薇の王子様」ではセシリアが恋に落ちた時、そしてフレッドがこの人と決めているらしい様子が描かれていてにこにこ読みました。嫌われ役を引き受けていることを自覚してにこにこと楽しそうなフレッドはすごいなあ。作中でも言われてましたけれど、どんな嫌がらせもさらりとかわしてしまう彼はかっこいい。じわじわ気づいてましたけど、フレッドって最高にかっこいいですね。
「第一回人生やり直しツアー」で集った者はみな、行方不明となって人生をやり直すためにバスに乗り込んだ。納鳴村と呼ばれる行方不明者が暮らす村に到着した一行だが、そこは誰もいない廃村。行方不明者が現れ、村から出ようとするも出られず、それぞれが異なる姿の化物と遭遇する。果たして納鳴村の秘密とは……?
閉鎖された土地でのオカルトミステリー、なのかな。クトゥルフ神話TRPGみたいなやつだなあなんて思って見てました。
登場人物はみんな誰かしら病んでいたりトラウマを持っている人たち。このトラウマが視覚化した化物がナナキであり、これを失うと異変が……というものなのですが、登場人物が多すぎな上、理性的な会話が少なくてちょっと見るのが辛かったかなあ。
主人公は双子の兄弟を亡くし、母親からその兄弟の名前で呼ばれるようになってしまった少年・光宗。個性的すぎる上にまったくまとまりのない集団の中で、彼がなかなかリーダーシップを取る機会がなく、ラスト周辺まで巻き込まれ感が強い。そのせいで多分見ていてストレスが溜まるんだろうなあ。最後までみんなばらばらなのか、リアリティがあるというか、もうちょっとすっきりしたかったというか笑 すっきりしないところがたくさんあるけれども、人物の描き方がいやあな感じなところが多くて面白かったです。
花嫁修業に明け暮れるミレーユの元へついに、太后から最後の試験が出された!! それは巷で大流行の、禁断の恋の手記の作者を捜すこと。同じ頃、ミレーユが所属する第五師団に加入したリヒャルトの従兄・フィデリオは、彼女が扮するミシェルにご執心!! ミレーユは男装中にフィデリオに唇を奪われ、大パニックで頭突きをくらわすが!? リヒャルトに恋のライバル出現!! 花嫁修業と二人の恋の行く末は!? 大混乱の第三弾!!(裏表紙より)
花嫁修業編第三巻。登場人物がずいぶん多くなってきましたが、誰の話を読んでも楽しいのはすごいことだ。
次シリーズの伏線になりそうな、リヒャルトのライバルになりそうなフィデリオが登場して、ミレーユにちょっかいをかけてくる。いいねえいいねえ! 取り合って二人のらぶらぶっぷりに打ちのめされてしまえー!
エドゥアルトパパとフレッドの娘離れ・妹離れが寂しいけれど微笑ましかったです。ミレーユが嫁に行くのはもうちょっと先のはずなので、パパがんばれ……笑
気になっていたレルシンスカの顔がわかる挿絵が登場して、すごい美女ぶりに「これは近衛騎士になったら大評判だぜ……」と思ってしまいました。シアラン宮廷のごたごたは続きそうだけれども、頼もしい仲間たちが集っていて楽しいです。
いちゃいちゃ禁止令をくらい、密かに禁欲生活を決意するリヒャルト。無邪気に拷問のような新婚ごっこを仕掛けるミレーユ。次なるミレーユの試験は、リヒャルトの元花嫁候補の中から、自らの側近候補を選ぶことだった!! 花嫁合宿の途中、本命候補と目されていた令嬢が、リヒャルトの寝室にあらわれた!! 一方のミレーユも告白されている現場を見られてしまい——!? W浮気疑惑勃発!? 大波乱の花嫁修業編、第二弾!!(裏表紙より)
ミレーユをはじめとした令嬢たち(リヒャルトの元花嫁候補多数)が参加する交流会が始まる。今度のミレーユの試験は、自分の側近となるような人物を見出せ、というもの。
リヒャルトの禁欲生活がかわいそうで楽しい。にやにやしてしまう。もどかしいだろうなあ(にやにやにや)
側近候補の令嬢たちは一癖も二癖もあり、ミレーユと同じようにある意味修業というものに行ってしまった人たちもいますが、彼女たちが戻ってきて勢ぞろいしてくれるのが楽しみです。
リヒャルトの過去に関係があるらしい、レルシンスカが自分の好きなことができるかなり有能な人なのようなので活躍を期待します。ひとまずミレーユと争うことがなくてよかった!笑