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読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
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ゴッサム・シティの天涯孤独な若き資産家ブルース・ウェインは、両親を殺害された復讐心と恐怖心から犯罪者を粛清するバットマンとして暗躍していた。ある日街にリドラーなる無差別殺人犯が現れ、市長を殺害し、謎かけを置いていく。謎を解いて行き着いたナイトクラブで働くセリーナと出会う。彼女は失踪した大切な人を追っており、二人は一時協力関係となる。

巨悪の街、犯罪、復讐の物語。「街」に込められた悪の美しさと醜さが素晴らしく、暗い世界がわずかな光を得る最後がじんわりとよかったな。見ながらなんとなく「マルドゥック・スクランブル」のマルドゥック市を思い出していました。
犯罪が犯罪を呼び、殺し合いと復讐が連鎖するゴッサム・シティ。これだけでだいぶ痺れるんですが、両親を殺された孤独な大富豪の青年ブルースが犯罪者を裁く罪人をやっているのが本当にイイよね……。元々の華やかな性格とは真逆の引きこもりという設定がまたきいている。吹き替え声優さんがまた、暗いのに知性があって色っぽくていいんだー。
物語は犯罪と犯罪と犯罪のサンドイッチ、みたいな話で、権力を手にするために多くの人間が当たり前のように罪と悪に手を染める街で起こる事件を解決しようとブルースがもがいている。なんというか、水中から息を求めるみたいな、牢獄から逃げようとするみたいな話だったな……。どこにも行けないとわかっているけれどそれでも、みたいな切実さを感じた。好きな作品でした。
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 人々は彼女をこう呼んだ。時に蔑み、時に畏れながら、あれは「竜の姫」と。
 帝国軍の大砲が竜の胸を貫く、そのおよそ700年前——邪竜に脅かされる小国ノーヴェルラントは、神竜と契約を結び、その庇護の下に繁栄していた。
 国で唯一、竜の言葉を解する「竜の巫女」の家に生まれた娘ブリュンヒルドは、母やその母と同じく神竜に仕えた。 竜の神殿を掃き清め、その御言葉を聞き、そして感謝の貢物を捧げる――月に、七人。
 第28回電撃小説大賞《銀賞》受賞の本格ファンタジー、第二部堂々開幕!(カバー折り返しより)

帝国を揺るがした「ブリュンヒルド」より遡った、かつてのノーヴェルラント。その時代の「ブリュンヒルド」は神竜の巫女として、竜と意思疎通を交わし、供物を捧げていた。だが高潔なブリュンヒルドはその事実に耐えきれず、行き倒れたところを助けて従者とした感情を理解しない青年ファーヴニルと、幼馴染の王子シグルズ、その騎士で魔槍の持ち主スヴェンと協力し、神竜を討つが……。
ブリュンヒルドシリーズ、第二巻。シリーズとはいえ、これ一冊で完結していますが、楽園や神竜の関わりや邪竜が発生する理由などは一巻を踏まえてのものなので、最初の巻は押さえておいた方がよさそう。
一巻はどこまでもブリュンヒルドと神竜の思いの深さともつれ合い、身近な人に抱く憎悪が色濃い話でしたが、二巻は迷い悩みながらも身近な人たちと竜を屠り、平和な国を作ろうとする話。それだけに犠牲が出てしまったり、どうしようもない選択をした人たちの悲しみが深いのですが「思いの深さ」がそれぞれに描かれている、比較的明るい印象の話だったように思います。どシリアスだけど。
ファーヴニルが愛おしい人だったなあ……。実感できていないだけで、相手を尊重しつつ、適切な選択ができる容赦のなさって、一種の愛じゃなかったのかなあって。
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ふとした日常の風景から、万華鏡のごとく様々に立ち現れる思いがある。慎ましい小さな花に見る、堅実で美しい暮らし。静かな真夜中に、五感が開かれていく感覚。古い本が教えてくれる、人と人との理想的なつながり。赤ちゃんを見つめていると蘇る、生まれたての頃の気分……。世界をより新鮮に感じ、日々をより深く生きるための「羅針盤」を探す、清澄な言葉で紡がれた28のエッセイ。(裏表紙より)

2010年の単行本の文庫化。元々は雑誌「ミセス」の連載。
十年以上前で梨木さんが言っていること、いま、まったくその通りという感じで、なんだかなあ……という気持ちになる。読んでいて、この本の世界の静謐さに対して、自分自身や世界の荒々しさ、どうしようもない状態に「わー!!」と叫び出したくなってしまった。こんな場所で生きていたいわけじゃない、でも、小さな花のようになんとかしていくしかないのかな……。
「五感の閉じ方・開き方」にあった、平松洋子さんの『夜中にジャムを煮る』が引用されていて、ああやっぱりあれ印象的だったよなあと嬉しくなってしまった。すごく心地よく作るし、食べるし、その空間を描く文章なんですよね。
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海外転勤となった両親と離れ、ライトノベル作家になるという夢を抱えたまま、高校入学と同時に一人暮らしをはじめた久坂縁。そんな彼が引っ越し当日に出会った美少女は、辞書と正しい日本語を愛しすぎる変人で!?(Amazonより)

海外を飛び回る母について外国で暮らしていた縁は、そこで出会った日本の漫画やアニメ、ライトノベルに傾倒し、心から愛するがゆえに、次の転勤を拒否して高校は寮生として通うことになる。そして同じ新入生に「言葉」を心から愛し、辞書を愛読する蒼井葉留がいた。そんな鳩居寮で暮らす個性豊かな生徒たちの、新学期が始まるまでの賑やかな日々と事件のお話。
ライトノベル作家になる、というところで、またこの手のやつなのかなあ? とぼんやり想像していたものとは違う方向に舵を切ってくれて、面白く読みました。葉留とのきっかけは未熟な原稿に、彼女が興味を抱いて無断に赤を入れたこと、というシーンはあるものの、この巻ではさほど作家になる話は掘り下げられず。ただただ縁が、未熟ながら小説を書くことを愛し、のめり込んでいることが伝わってきます。
事件解決や謎解きのきっかけが「日本語の使い方」になるのが面白いな。新学期が始まる前のことなので学校生活が見えないところも、非日常感が感じられて好きな雰囲気。
ところでこの本、2014年の発行なんですが、あとがきにあった竹岡さんが最近ご飯作りがブームになっている話。もしかして……と思ったら、その翌年に「おいしいベランダ。」シリーズが出ているんですね。なるほどなあ。
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「君には才能がある、一流の泥棒になってみないかい?」
謎多き美貌の青年、嵐崎の驚くべき勧誘。なんと生き別れの父が大怪盗であり、自分はその後継者だというのだ。
かくして平凡な大学生だった因幡の人生は大きく変わっていく。嵐崎の標的は政界の大物。そして因幡の父をはめた男。そんな相手に、嵐崎は不可能に近い盗みを仕掛けようとしていた──。
スリルと興奮の大仕事の結末は!? 華麗なる盗みのトリックに、貴方はきっと騙される! 痛快、怪盗ミステリ。(Amazonより)

母と暮らす大学生の因幡は、ある日大学准教授の嵐崎から、自分の父親がかつて政治家たちの汚職を暴いたことで一躍有名になった怪盗ジャバウォックであり、仲間の裏切りによって破滅したことを知らされる。因幡は突き動かされるように、かつての父の仲間たちと協力してミッション達成を目指す。
わちゃわちゃしながら政治家たちを出し抜こうとする、ライトな「オーシャンズ11」という感じ。明るく軽快で、爽やかなメンバーが楽しい。一人ひとりのエピソードの掘り下げが見たかったんですが一冊では無理だよねえ……。全員魅力的なのにー。
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小さなことがつい気になってしまうのが人生。日常に影を落とすお悩みには、皮肉と自虐たっぷりのアドバイスが効果的。辛辣なのに不思議と気持ちがラクになる、笑えて役に立つお悩み相談エッセイ。(Amazonより)

文庫版は2015年の刊行なので、いまならきっと表現が変わったところがありそうだなあと思いつつ。
光浦さんがあの声と口調で話しているように読めるエッセイ。だいたいが恋愛ごとと誰かのここが気に入らない、こういうところが気になるけれどどうすればいい? という相談事。ちょっと下ネタがあったり下品な話があったり、答えになっているようななっていないような、の回答が多いですが、普段あまり読まないタイプの内容で興味深かったし、やらない後悔よりやって後悔しろの精神を感じたり、相談事の本質はとてもどうでもいいことだと気付かされたりして面白かった。
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1969年アメリカ。カリフォルニアで起こった殺人事件で、その犯人からと思しき手紙が新聞社に届いた。大量殺人の予告は暗号文の解読によって逃れたように思われたが、その後次々に事件が発生。被疑者は次々に上がるも終わらない事件に、関係者は次々に疲弊して捜査を降りていく。果たして真犯人は誰か?

実際の事件を題材にした作品。DNA鑑定等でも証拠を出せないまま、被疑者死亡で終わった「ゾディアック事件」の話を、元になったルポから映像に起こしたもの。なので独自の解釈を付け足されることなく、こういう形で終わったのだという内容です。
犯人を追い詰めているようで追い詰められない。周囲の証言から心証は黒なのに確定できない。そういうもどかしさが続いて、年月とともに脱落していく人がいるのは仕方ないなあというリアルさを感じます。しかしこういう実際の出来事を元にした作品を見続けていると、内通者がいたんじゃないかなあという気がしてならない。
「レベッカ」
またマンダレーへ行く夢を見た……さる夫人の世話役として旅行を続ける「私」は南フランスに滞在中にイギリスの大富豪と出会う。プロポーズを受け入れた私は新婚旅行の後、マンダレーの屋敷へ向かうものの、使用人たちは後妻の私はきつく当たる。かれらにもそして屋敷や愛する夫にも、前妻レベッカの影が色濃く残っていたからだ。

原作がめちゃくちゃ面白くて好きなのですが、この映像作品はその面白い部分をより強調する形になっている気がしました。
大富豪とのロマンス、色濃く残る前妻の影と周囲の悪意、疑心暗鬼というサスペンス、事件が発覚して罪を逃れるべく奮闘するドラマ、そのほか色々。切り取るところで物語のジャンルががらっと変わるのが「レベッカ」の魅力だと思います。
「美しい家」と「謎めいた、魅力的な、けれど死んだ女」の組み合わせが最高で、それを守ろうとする人間と新しくやってきた異分子である主人公の対立関係が女の戦い、矜恃の戦いが面白い。「私」がダンヴァース夫人を最終的にやり込めたのは正直スカっとしたんですが、この映画オリジナル表現みたい? でもこの表現だとダンヴァース夫人の最後の行動の意味合いや印象が変わってしまうので難しいところですね。正直なかった方がダンヴァース夫人の思い入れがよくわかる気がして好きだな。
「もう終わりにしよう。」
「もう終わりにしよう」と恋人のジェイクとの関係を終わりにしようと考えながら、ルーシーは彼の運転する車で彼の故郷へと向かっていた。とりとめのないやりとりを続け、ついに彼の実家へ到着するも、少しずつ何もかもが現実味を失っていき……。

あまりにとりとめがなさすぎて、いったいこれは何を描いているのか、滔々と並べ立てられている言葉の本質は何なのかを考える必要があって、最後には考察サイトを色々頼ってしまいましたが、結論としては原作を読んでみたいということ。
恋人、家族、すれ違っただけの店の店員。登場する人物の言動が意味不明で、どちらがおかしいのかわからなくなってくるんですが、結局これは一人の人間の頭の中の出来事なんだと思うとああそういうことかと納得がいく。つまり彼の頭の中では絶えず思考が巡っていて、それを意味ある形にすることができず、行き止まりにたどり着いて、自らを終わらせる、という話なんだろうな。輝かしい瞬間が現実になっていたら、と想像して終わるところが悲しい。
「デッドリー・イリュージョン」
ベストセラー作家として成功し、優しい夫と子どもたちに囲まれて暮らすメアリーは、ある日新作の執筆を依頼された。家族で過ごす時間を優先したいメアリーだが、夫に貯蓄について相談され、仕方なく依頼を引き受ける。そのためには子どもたちのベビーシッターが必要と、面接したなかから読書好きで清純な印象のグレースを雇うことにした。しかしそれから現実との境界が曖昧になり始め……。

円満な家庭に外から何かがやってくることによって日常が壊れていく系の作品。
清純で読書好き、いかにも初心なベビーシッターの少女グレースが、見ていて「いやこれもう絶対何か腹に一物抱えている系じゃん」という怪しさ。だいたいは夫を寝取るんだよなあと思っていたら、グレースはメアリーに近付くようになり、メアリーもグレースに心を傾けていく。
終盤にはメアリーの友人であるエレインが殺される事件が発生し、グレースの正体が判明して……その後がはっきりせず視聴者に委ねるものになっています。グレース(というか真犯人)が凶行に及んだ理由はわかるけれど、エレインの殺害ははっきりしないまま。メアリーがグレースになすりつけた印象になっているけれど、何故友人を殺したのかはわからなくて想像するしかない。
個人的にはエレインの「ミューズにしなさい」が理由なのかもしれないと思います。メアリーはグレースがやってきたおかげで思い悩んでいた執筆活動を乗り越えた、現実にしろ妄想にしろグレースがインスピレーションになったことはきっと間違いないので、それを取り除こうとするエレインをメアリーが邪魔に思ったんじゃないかなあ。ベストセラーを出した後は官能シーンのある作品を書いている? みたいな話があったと思うので、彼女がいなくなると作品が完成しない、生活が破綻する、という作家としての周りの顧みなさが爆発したんじゃないか、と。
なので最後に出て行ったのは私はグレースだと思います。因果応報的に、グレースにやり返されたんじゃないかなあ。
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Author:月子
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