読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
第4回『このミス大賞』受賞作、300万部を突破した大ベストセラー『チーム・バチスタの栄光』の続編が登場。大人気、田口・白鳥コンビの活躍再び! 今度の舞台は小児科病棟。病棟一の歌唱力を持つ看護師・浜田小夜の担当患者は、眼の癌――網膜芽腫の子供たち。眼球摘出をせざるをえない彼らに心を痛めた小夜は、患児のメンタルケアを不定愁訴外来担当の田口公平に依頼し、小児愚痴外来が始まった。(上巻・裏表紙より)
『チーム・バチスタの栄光』ががっつり医療ミステリーだったので、これもそうなのかなと思ったら、ちょっといい話系なのかと思わせる上巻。最終的に、ちょっとだけファンタジー。大長編の一話目という感じらしく、チーム・バチスタが序章だとしたら、この話は超長編の一作目っぽい。
疑心暗鬼というよりは心の奥の闇を少しずつ描いている感じ。前からこんなに病院の内情って書いてたっけという設定の盛り具合。上巻の最後で事件が起こりましたが、白鳥さんは出てこない。なんか変な警視正がいる。濃いなあ!笑
歌うことによってイメージを伝えることのできる能力の持ち主によって事件は結末を迎えます。ロジカルモンスター白鳥は真実を暴き立てた。この容赦のなさが、白鳥のいいところであり嫌なところだなあと思います。不正は許さないけれど、ある意味人に優しく、厳しく容赦なかったり。なんだか白鳥が魅力的に思えてきたぞ。
シリーズが気になるのでまた読みます! オススメありがとうございました。
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作家の一日は忙しい。「シャツがイン」のあるべき姿を考察し、脳内政界ラブロマンスに思いを馳せ、ジョジョTを着て打ち合わせにむかう。タクシー運転手さんにはモテ女を演じ、野球場のゲイカップルをやっかみ、天丼を求め夜の町を彷徨う……。キャラの濃すぎる家族や友人たちに囲まれて、妄想アドレナリンは今日も絶賛分泌中! 愛と笑いで読者を包む、情熱的ミラクルエッセイ。(裏表紙より)
久しぶりに三浦しをんさんのエッセイを読んだ。2008年に単行本が刊行されていて、その文庫化。
昔以上にしをんさんの生活が分かった気がするのは、私も歳を取ったせいだろうか……。ジョジョにはまっていたりオダジョーにはまっていたり、楽しそう。それからカラオケも楽しそうだな! 私も歌詞の考察やってみたい。お友達との会話がリアルでやばい。オタ友って、こういう会話になるあるある。
巻末に、イラストを描いていらっしゃる松苗あけみさんの漫画収録。あのしをんさんの弟さんがかっこよく描かれていて、これだったら惚れると思いました。ちゃんとシャツがインしてる!(悶絶)
ヴィクトワール王国最大の貿易港を持つ都市カメリアパルク。唯一の肉親である母を亡くしたエタンセルは、領主バシュレ子爵家に身を寄せ穏やかな日々を送っていた。ところがある日、王宮から使者が訪れ驚くべき事実を告げられる。わたしが、次期王位継承者——!? 父である国王の病と王太子の死。王宮には様々な思惑が渦巻いていて……。未来の女王エタンセルを待ち受ける試練と恋! 王宮グランドロマン開幕!(裏表紙より)
子爵家の養子のような形で、地方貴族の令嬢として育ったエタンセルは、実は国王庶子。王位継承資格が血統重視ということで、庶子でありながら継承権を与えられることになった。国を救うために王位継承者となった、エタンセルの女王への道程の物語。
物語はシンプルなのに、エタンセルの苦悩や試練、成功や、悲しみや喜びがいっぱいに詰まっていて、どこにでもいたはずの一人の女の子が素晴らしい女王への道を歩んでいくという、盛りだくさんな話でした。『ルチア』が結構重たかっただけに、女の子のサクセスストーリーは安心して読めました。エティは強い子だなあ。
面白かった。
■美少女は再び足を止め、キアランを見上げてきた。
その長い髪はまるで純金のように眩く、その瞳はまるで最高級の翠緑玉のように深く鮮やかだった。
「あたしを誘ってるの?」《優しい狼》
■「あら、友達のお願いは聞いてくれるものよ」
「誰が? 誰の?」
「あなたが。わたしの」
いつこの女性の友達になったのだろうかと、ヴァンツァーは真剣に思い返してみた。《初戀の詩》
■「あのな、海賊」
ジャスミンはにっこり笑って言った。
「わたしはドレスアップした妻を一人で劇場に送り出すような甲斐性なしと結婚した覚えはないんだ」《怪獣の宴》
赤いマーガレットに絡む、にぎやかで彼で麗しい中篇三話の登場!(裏表紙より)
金銀黒天使に暗殺者組、怪獣夫婦とオールスターな中編。表紙は麗しい女性三人組(間違っていないよ!)
物語は、リィの姉ドミューシアが、憧れのフットボール選手キアランに侮辱されたことから始まる。
怒り狂うリィは復讐のため、問題の少年に接触を開始する、とい「優しい狼」。
先日知り合った女性ジンジャー(『サイモンの災難』より)について知ったヴァンツァーは彼女の頼みでパートナーのふりをすることに。そこで誘拐事件に巻き込まれる「初戀の詩」。
ジンジャーの舞台を見に行くことにしたジャスミンとケリーは、そこで何故か女性になっているリィと、ヴァンツァーとすれ違い、更にジャスミンは誘拐事件の解決に乗り出してしまう「怪獣の宴」。
リィが起点になっているかと思えば、実は最後で別の物語に繋がっていたという中編三話。とんでもない人々のくせに、最後の「怪獣の宴」でのクーア夫妻がなんかほっこり可愛いのが、もう!!
日本には47都道府県もあるのに、行ったことがない場所があるというのはもったいないなぁ。というわけで、全部行ってみることにした。33歳の終わりから37歳まで、毎月東京からフラッとひとり旅。名物料理を無理して食べるでもなく、観光スポットを制覇するでもなく。その時の自分にちょうどよいペースで、「ただ行ってみるだけ」の旅の記録。(裏表紙より)
ちょうど旅行に行っていたので、じゃあ旅行エッセイを読もうということで。
47都道府県に毎月一度旅をする。有名な観光地や名物を食べるわけでもなく、その日その時ぶらっと出掛けて、その時行われている催し物を見たり、ぶらぶらしている。旅ごとにそこでの経費を計算したものと、旅の一コマである四コマ漫画を添えてあります。
この緩さ、羨ましいなあ! つい旅行となるとつめつめにしてしまうから。
これを読んでいたところは和歌山だったんですが、和歌山の回が後ろの方で笑 どういうところに行ったのかなーと思っていました。「那智の滝」かあ。行ったことないなあ
サイモンはどきりとした。
校門から出てきた少年の一人がサイモンを一瞥し、すぐに視線を外した。他の少年たちとまったく同じ仕草に見えたが、決定的に違っていたからだ。
その鋭い視線はサイモンを貫き、サイモンの心の奥底までを一瞬で見透かした。
「きみ!」
一見したところ物憂げにさえ見える、それでいて深い知性を感じさせる、冷たく整った抜群の美貌。
「きみ、映画に出てみないか?」
「警察に通報されたくなければ、ここがどこなのかよく考えてから話したほうがいい」
この警告にサイモンは歓声を上げて喜んだ。
サイモンが無謀にも声をかけたことで事件は起こ——いや、未然に防がれたのかも知れない。その奇妙な事件は…(裏表紙より)
新人映画監督が作品を作ろうとしたことによって、事件が発生。ヴァンツァーが関わってしまったことによって、天使たちに怪獣夫婦まで加わってしまい、大騒ぎになってしまう。映画(演技)といえばこの人でしょう! というわけで、ジンジャー・ブレッドの回でもあります。
こう思うと、スカウィ組もやっぱりチートだよなあ……。ジンジャーと怪獣夫婦の絡みが好きだ。
作中の「彼女の作為」は「薮の中」みたいな話だなーと思った。もっと恐かったのは、サイモンの母親の話でした。うん、こういう人、いるよな。
挿絵も映画を撮っているということで凝っていて、最後の挿絵恐い! ジンジャー恐い! でも飴と鞭がたまらない! 好き!
普通の少女だったムイは、祖父から領地を受け継ぎ、ピクテ・シェンカの森の領主となった。しかし、森には異界から来た魔物たちが棲んでいた! 以来、なんとか魔物たちとも仲良く暮らしてきたのだが、ある日森に棲む狼の王・ラーシェンから贈られた指輪をつけたムイは、突然子供の姿になってしまった! そして記憶が次々と消えてゆく中、ムイは謎の男に連れ去られてしまい……!?(裏表紙より)
ピクテ・シェンカの不思議な森シリーズ第5巻。新しい契約書を作ろう! の続き。魔法の指輪をはめられたムイが、記憶封じの魔法をかけられた幼い頃の姿に戻り、少しずつ記憶を失ってしまう。
ムイがフィンドルに対して理解を始めたよ! やっとあれがツンデレだと分かったかー。これからどういう風に接していくのかな。
子ども好き一族の双子たちが可愛い。挿絵の幼いムイも本当に可愛い。べたべた甘やかしもっと見たかったなあ! 小さな子が大きい姿に戻るシーンはときめき。ロマン。
私が領家唯一の後継者で、命を狙われている!? いきなり住み慣れた孤児院から連れ出され「この命をかけてお守りします」と、熱っぽく囁く青年・ヴィリーに、思わずときめいてしまったティアナだが――現実はそんなに甘くない! 財産を狙う遠縁を黙らせるには、領家を継ぐレディとして国王陛下に認められることが必要で!? にわか令嬢と教育係件忠実なる番犬を名乗る曲者執事との甘く危険なお嬢様特訓の行方は? 王道ラブロマンス!(裏表紙より)
孤児院出身の少女が、いきなりお金持ちの大貴族の娘として迎え居られれる、という王道べったべたのお話。安心と安定の王道で、べたでおいしいところをちゃんと踏んでいってくれて楽しかったです。おじいちゃんと孫が、おいしすぎる!!
主人公のティアナが何をしてもしっかりしている(けれど人を疑いすぎなくて危険)なので、そういう点ではもうちょっと揺らぎがあっても楽しかった気がするんですが、というのは、どきどきするのが主にヴィリーとの駆け引きだけだったので。大変にやにやするんですが、あんまりにも砂糖吐く感じでちょっと飽きた! なんて贅沢! すみません!
ある秘密を抱えた無口で孤独な深水青は16歳。バイト中にトラブルを起こした青を助けたのは、黒髪の美青年アズィールだった。彼は豪華客船で世界を巡り花嫁を探していたアラビアの王子だ。アズィールに一目で気に入られた青は、彼の母国へ連れ去られ、王宮に閉じ込められてしまう。逃走防止にアンクレットをつけられ、アズィールの花嫁として毎夜甘い言葉と官能を与えられる。今まで周囲に忌み嫌われた青の秘密―—感情が高ぶると青く変色する右の瞳さえ美しいと言われ、青はアズィールに惹かれ始めるが…。サファイアも蕩け濡れるアラビアン・ロマンス!(裏表紙より)
何故こんな可愛い子が女の子じゃないんだ! というまさかのBL全否定な感想を叫び出してしまった、甘くてちょっと切なくてじれじれする、官能アラビアンロマンスでした。
感情が高ぶると目が青く輝いてしまう少年・青が、アラビアの王子様アズィールに連れ去られ、王宮で甘い日々を過ごす。帰るところがないけれど日本に帰りたい、でもアズィールの孤独と強さと愛を知り、次第に……という、べったべた王道な展開です。
王道なんですが、文章がとても好き! 私、この方の文章がとっても好きだ! 理想です。こういう柔らかくて透き通った文体いいなあ(主観です)。心の動きも追っていっているし、世界観があるし、官能的。何故かとてもツボにはまってしまった。
面白かったです。
父親の決めた婚約が嫌でプチ家出を結構することにした清花。京都に向かう新幹線で隣に来たのは大好きな漫画のヒーローそっくりなイケメン! ステキなハプニングが恋を運んでくる!?(帯より)
純粋培養な箱入り娘が、父親の決めた結婚が嫌で家出する。その新幹線で隣に座ったイケメンに助けられるところから始まるラブロマンス。
清花は純粋すぎ、疑わなさすぎだろう! と思って、それが理由で全部がうまく行き過ぎているような気がしましたが、幸せなら何よりでした。でも清花の純粋培養さが、本当に世間知らずなんだなーという感じなのが個人的に残念……。こういうタイプのヒロインをあんまり読んだことがなかったのですが、清純お嬢様ってこんな感じなのかな。研究してみたい。
エタニティなんですがレイティングのことを全然頭に入れておらず、そういうシーンがあってびっくりしました。そうか、これ赤だったか。ヒロインがピュアだったので、初心いところが可愛かったです(こう書くと変態くさいな……)