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読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
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忘れな草 (創元推理文庫)
泣き虫の葵と美しい弥生。同じ孤児でありながら、葵は虐げられ、弥生は愛されて育った。ある日、五人の男が大企業の継承権を持つ少女を求め、二人のもとを訪れる。葵と弥生、どちらが本物の継承者なのか? 閉ざされた邸に引き取られ、ともに教育係の高杉に想いを寄せる彼女らが辿る運命とは——。権力争いの”駒”として育てられた少女二人の友情と懊悩を綴る『雪の断章』の姉妹編。(裏表紙より)

孤児4部作の2作目。誰が誰やらと思いながら読みました。『雪の断章』でさらっと書かれた飛鳥にも絡む糸の原因が、また別の形で絡まっています。
葵と弥生の正体に大どんでん返しがあると思ったんですが、この話はそういうところに持っていく必要のない話だったわと思い出しました。しかし『雪の断章』が好きな私にはちょっと不満でした。せっかく今度は女2男1なのに、もうちょっと「女の子の秘密」をしてくれたらいいのに!
『雪の断章』での彼が出てきてびっくりすると同時に、ああ因果だなと思ったのも確かです。この話の原因となったものが若干明かされるのですが、なんて悲しい糸の絡まりなんだろうと。続きは読めていないのでまだ何とも言えないけれど、どうやら原因たるものと少女たちの話になっているみたいなので、元気な時に読もうと思います。持っていかれるんだこの文体。
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雪の断章 (創元推理文庫)
迷子になった五歳の孤児・飛鳥は親切な青年に救われる。二年後、引き取られた家での虐めに耐えかね逃げ出した飛鳥に手を伸べ、手元に引き取ったのも、かの青年・滝把祐也だった。飛鳥の頑なな心は、祐也や周囲の人々との交流を経て徐々に変化してゆくが……。ある毒殺事件を巡り交錯する人々の思いと、孤独な少女と青年の心の葛藤を、雪の結晶の如き繊細な筆致で描く著者の代表作。(裏表紙より)

マルシャークの童話「森は生きている」をモチーフにした、大変心が持っていかれる感覚のある小説でした。
何より、文章が美しい。流れるように、きらきら輝いている。あまり見かけない筆致で書かれる方だわ……と思ってそこからのめり込みました。読む人を選ぶというのか、無理な人は無理だと思います。
引き取られた先でこき使われて逃げ出したというのを責めたり、飛鳥が捻くれてる、とみんな言うのですが……飛鳥が養子だからと言葉を呑み込むのはよく分かるし、その辺りはもうちょっと心を開こうとも思うけれど、捻くれてるのとはちょっと違うような。なんだか悪く言われるところが言いがかりっぽくて悲しくてしょんぼりしました。それが狙いだとしたらすごいと思います。
祐也さん、史郎さんの存在がとても良い。仲間みたいにしてくれてる感じがしました。特に史郎さんは……と色々起こったことを思うと、とても飛鳥を愛しく思っていたのだなあと。飛鳥を拾って、育てると宣言した祐也さんもかっこいいですが、飛鳥だと決めていたという史郎さんにもときめきました。
愛や犯罪で思いを巡らす飛鳥が、年頃の女の子の様々な闇の部分を抱えている感じがしました。ラストは悲しいけれど、綺麗でした。
9/3「雪の断章」
9/4「忘れな草」
9/6「格闘する者に○」
9/15「日傘のお兄さん」
9/17「小川未明童話集」
9/19「少女には向かない職業」
9/22「冷たい校舎の時は止まる (上)」
9/25「冷たい校舎の時は止まる (中)」
9/26「冷たい校舎の時は止まる (下)」
9/26「ロードムービー」
9/27「ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。」
9/28「にごりえ・たけくらべ (新潮文庫)」
プリティ・プリンセス 特別版 [DVD]
今日は「プリティ・プリンセス」を見てました。原作であるメグ・キャボットの『プリンセス・ダイアリー』は未読なんですが、何か女の子の話の映画を! と思って。
話はお決まりだから楽しいとして、ずーっと目で追っていたのは、ミアたち学生の制服の着方です。ネクタイをああいう風に結ぶ女子高生。女子高生の流行の存在っていうのは全世界共通なんだなあと。あと、ミアの劇的なビフォーアフターに目を剝いた。美人だなあ。あとリリーとの喧嘩がなんか好きだった。一回目はそんなイメチェン全然ダメ! と言われるのだけれど、その後の仲直りはまあ当然として、次の喧嘩でもお互いの話を聞いたりするのが、すごい絆だなあとか。
最後になったが、運転手兼補佐役のジョーのかっこよさは言わずもがなである。なんという……ダンディ……(めろめろ)
今公式見てて気付いた。ジョーは「プリティ・ウーマン」のホテルマン役の方か! 道理で好きなはずだ!
夜の朝顔 (集英社文庫)
クラスメイトは六年間一緒。刺激のない田舎に住む小学生のセンリだが、気になることは山積みだ。身体の弱い妹への戸惑い。いじめられっ子への苛立ちと後ろめたさ。好きな男の子の話題で盛り上がる女子の輪に入れない自分。そして悔しさの中、初めて自覚した恋心——。子どもだって単純じゃない。思春期の入口に至る少女の成長過程を繊細にすくいあげた、懐かしく胸の痛みを誘う物語。(裏表紙より)

小学生には小学生の悩みがある。
全部が全部、まったく同じ状況にあったわけではないけれど、ひとつひとつの出来事を細かくしていくと、全部、私たちが歩んできた小学生時代に本当にあったことばかりだ。親戚が来る夏、嫌われ者のクラスメート、一人で歯医者に行けないと駄々をこねたり、自分のことを可愛いと思っている女の子がいたり、鏡を覗くことを覚えたり。
櫛を通す話はなー、なんかすごーく懐かしくて、泣きたいような気持ちになった。私は低学年の頃、男の子とばっかり遊んでいる子だったので、髪の毛をとくとか寝癖を直すとかいう習慣がなくって、鏡をのぞくのが大嫌いだった。今でも鏡は苦手だ。
なので、読んでいるうちに、とても、懐かしいにおいをずっとまとっていたと思う。
訪問者
山中にひっそりとたたずむ古い洋館——。
三年前、近くの湖で不審死を遂げた実業家朝霞千沙子が建てたその館に、朝霞家の一族が集まっていた。
千沙子に育てられた映画監督峠昌彦が急死したためであった。
晩餐の席で昌彦の遺言が公開される。
「父親が名乗り出たら、著作権継承者とする」
孤児だったはずの昌彦の実父がこの中にいる?
一同に疑惑が芽生える中、闇を切り裂く悲鳴が!
冬雷の鳴る屋外で見知らぬ男の死体が発見される。
数日前、館には「訪問者に気を付けろ」という不気味な警告文が届いていた……。
果たして「訪問者」とは誰か? 千沙子と昌彦の死の謎とは?
そして、長く不安な一夜が始まるが、その時、来客を告げるベルが鳴った——。
嵐に閉ざされた山荘を舞台に、至高のストーリー・テラーが贈る傑作ミステリー!(カバー折り返しより)

面白かった! 恩田陸成分をいい感じに補給しました。
視点となる人物は、昌彦について話を聞きたい、と館を訪れた記者。館には五人の老人たちとお手伝い、預けられている子どもがおり、記者はカメラマンを連れて、彼らから昌彦の話を聞き出そうとする。しかし、次々と明かされる謎の答えと嵐の訪れ、そして「訪問者」の存在で、全員が疑心暗鬼に陥っていく。
大きな謎がいくつかあって、小さな謎から始まってそれが解決して、でも次の謎のせいで疑心が芽生えて、という密室ならではのミステリーだった。
老人たちのおしゃべりや、頭の良い人の存在、映画というモチーフなど、恩田陸さんが好きそうなものを結構取り込んである感じがしました。老人たちの中で、千次さんが好きだ! 老人という部分がなんだかとてもいい。
種明かしはすごく面白かった。すごく、らしかったと思う。締めの言葉も!
太陽の塔 (新潮文庫)
私の大学生活には華がない。特に女性とは絶望的に縁がない。三回生の時、水尾さんという恋人ができた。毎日が愉快だった。しかし水尾さんはあろうことか、この私を振ったのであった! クリスマスの嵐が吹き荒れる京の都、巨大な妄想力の他に何も持たぬ男が無闇に疾走する。失恋を経験したすべての男たちとこれから失恋する予定の人に捧ぐ、日本ファンタジーノベル大賞受賞作。(裏表紙より)

京都の大学生のクリスマスまでの出来事を描く? ラストに全部持ってかれた気が。
「それ間違ってるんじゃ!?」という言動が飄々と行われるので楽しい。男の人がみんなこう考えているんだとすると、たのし、たの、た、…………鬱陶しそうだなあ(本音) 高薮さんがなんだかかわいいな、と思った。女の人に怯える男の人か……新しい萌えポイント?
クリスマスの事件はとても爽快だった。それまでが男ばっかりで妄想で鬱屈しているせいかな。みんなの一体感というか、それまでばらばらだったそれぞれの心のくらーい部分が、一気に爆発したような。それこそ、当時の流行みたいに。
なんだかくすりと笑えて、ちょっとほろっと来た話だった。
はるがいったら (集英社文庫)
両親が離婚し、離れて暮らす姉弟。完璧主義の姉・園は、仕事もプライベートも自己管理を徹底しているが、婚約者のいる幼なじみと不毛な恋愛を続けている。体が弱く冷めた性格の弟・行は、寝たきりの愛犬・ハルの介護をしながら高校に通い、進路に悩む。行が入院し、ハルの介護を交代した園。そんな二人に転機が訪れ——。瑞々しい感性が絶賛された、第18回小説すばる新人賞受賞作。(裏表紙より)

完璧主義の姉と、病弱な弟という設定に惹かれたので、表紙買いしてみた。
瑞々しいとあるように、とても澄んだ印象の物語でした。でも内容は結構現実的でリアルだ。
完璧主義の描写がなるほどなあと思うくらいリアルだった。書くのが女性だけあって、園の話は特に、二十代くらいの若い女性らしい話だったように思う。女のどろどろ恐い。思い込み恐い。レストランのシーン、すごかった。
解決していないところもあるけれど、それが納得できる。それがタイトルからも伝わってきたし、これは転機なんだなと思いました。いい季節の話でした。
人魚の姫―アンデルセン童話集 1 (新潮文庫)
一目見ただけで人間の王子に恋した人魚の姫は、王子とともに暮したいばかりに、美しい声と引換えに魔女から薬をもらったが……。あまりにも有名な表題作をはじめ、世界じゅうで今なお読みつがれるアンデルセン童話から、『すずの兵隊さん』『ナイチンゲール』『のろまのハンス』『イーダちゃんのお花』『モミの木』『雪だるま』『アヒルの庭で』『いいなずけ』など16編を収録。(裏表紙より)

「ナイチンゲール」のナイチンゲールがけなげでかわいい。
「人形つかい」からもなんとなく感じ取れる気がするのだけれど、やっぱり西洋の宗教観が盛り込まれているのだなあと。「人魚の姫」にそれは顕著だと。人魚姫の話は、再編集された簡単な幼児向けのものや、でずにーの物語のイメージが強すぎているので、この原本たるものを読んで、なるほどなあと思ったりした。特に、幼児向けのものでも人魚姫のラストではどうしても納得できていなかったので(多分でずにーの影響もあるだろうけれどそれ以前にも)、ちゃんとこうして、空気の娘たちの存在や、神様のお許し、といった要素が描かれていると、物語にきちんと納得ができた。読んでよかった。
清兵衛と瓢箪・小僧の神様 (集英社文庫)
瓢簞をこよなく愛した少年と、周囲の無理解なおとなたち。少年が永遠に失ってしまったものは何か? 表題作「清兵衛と瓢箪」ほか、深い人間観察と鋭い描写力で短篇小説のおもしろさをあますところなく伝える”小僧の神様”志賀直哉の代表的短篇13篇。(裏表紙より)

「菜の花と小娘」「荒絹」「清兵衛と瓢箪」「城の崎にて」「赤西蠣太」「小僧の神様」が特に好きだ! 子どもと、幻想と、恋愛と、というものが大体っぽいな。
「荒絹」の退廃的な色っぽさはすごい。女神様の狂気すごい。ごちそうさまでした。
「赤西蠣太」は楽しい。思ってもみなかったことによってどんどん転がってしまう自体がおかしい。
この中で一番を決めるのなら、私は「荒絹」を推すかなあ。はっきりした終わりが呈示されているわけじゃないけれど、ものすごく伝承的、神話的な神秘的な要素があって、女神と蜘蛛というモチーフもなんだか土地に根ざした何かを感じるせいか、すごく力があるような。
専門家じゃないので読み方は好きなように読んでいるのだけれど、志賀直哉はやっぱり好きだ。
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Author:月子
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