読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
英国留学中のリセは、十九世紀に建てられた「ブラックローズハウス」でのパーティーに招かれる。一族に伝わる「聖杯」が披露されるという。近隣で起きていた切断遺体遺棄事件の噂が囁かれる中、邸内で第二の切断遺体が見つかり、館の主人には脅迫状が届く。呪われた一族の謎に、禍々しく美しい少女が挑む!(裏表紙より)
『麦の海に沈む果実』から理瀬に魅せられ、この「薔薇」の連載が始まったときはいつ一冊の本として読めるのかと思っていましたが、やっとか、やっとか!! と思いながら楽しく読みました。
一族の集められた館に、偶然客人として招かれていた理瀬。物語はこの館ブラックローズハウスの一族、当主の長男アーサーから語られる。
いくつかの事件が起こるものの積極的な謎解きをしないのがちょっと残念。結局怪盗めいたことをして終わってしまったし……。まあ目立っちゃだめだもんね。いやでもせっかくのシチュエーションだからもっとギスギスしてほしかったな!! 何なら理瀬には命を狙われてほしかった!
そう思ってしまうのは理瀬が完璧に「謎めいた美しい女」に変貌していたからだろうな。アーサーがとにかく理瀬を警戒しながら惹かれてやまないような描写をするから。彼女の活躍がもっと見たくなってしまったので、新作を期待して待っています。
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