読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
彼の妻は小説家だった。彼は妻の最初の読者だった。しかし妻はある日「思考すると寿命を削る」原因不明の奇病にかかる[Side:A]。彼女は小説家だった。夫は彼女の読者だった。しかし夫はある日交通事故に遭ったことで膵臓に腫瘍が見つかり、寿命がわずかだと判明する[Side:B]。
ものすごい話だった……。読み終わった後、ため息をついてしまった。凄まじかった。
二種類の夫婦を追っているだけなのに、ものすごいドラマとストーリーが詰まっていて、すごかった。小説家と読者を執拗に描いていて、その二つが結びついた(恋愛や男女という関係で)瞬間すごく嬉しいんだけど、一気に一方の喪失という形で落ちていく(もしくは高みに登っていくのか?)のが面白いけど怖い。容赦ない。けどすごく面白いというアンビバレンスが。
自分が書き手であるということを考えると、AもBもなんだか親身に感じてしまう。受け入れてほしいし、丸ごと受け入れてくれる人が欲しい、とよく感じているなあと確認した。
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