読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
携帯電話の数だけ自分を使い分けている孤独な少女、さちみ。
職場でお局となりつつ、ロリィタ趣味を隠し続ける29歳OL、リョウコ。
子育てを終え、もはや母親でも妻でもなくなった女、史緒。
結婚できないまま人生の終盤を迎えようとしているサラリーマン、臣司。
そして、定年になる横暴な夫に復讐を誓う妻、初恵。
心に抱えた秘密をカミングアウトするとき、人はどう変わるのか?
人気作家、高殿 円が現代ものに初挑戦、注目の清涼ストーリー。(裏表紙より)
私が読んだのは新装版じゃなくて、ヴィレッジブックスの方。
世界観人物リンクの連作短編。それぞれのお話が別のお話に繋がって、一番最後の章で「カミングアウト」するストーリー。面白かったー。それだけじゃなくて、みんな何かしら秘密を抱えている、その秘密は本当に秘密にすべきことなのか、そのルールは誰が決めた? と問いかけているところも、深いなあと思う。
臣司のお話がいいなあ。四十六歳と十七歳女子高生。最後にさちみが乗り込んでいくところは、やっぱり青さっていいなあと思う。世界に問いかけるのは何故かいつも未成年なのだ、と思ったりする。
新装版の徳間文庫のものも貼っておく。
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