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そして花嫁は恋を知る―緑の森を拓く姫 (コバルト文庫)
姉をさしおいて結婚が決まったプラーナ帝国の皇女エリスセレナ。嫁ぎ先は古い価値観に縛られたヴァルス帝国。政略結婚は覚悟していたものの、なぜ姉ではなく自分なのか——。複雑な思いを抱きながら輿入れする道中で、エリスセレナは金髪の聖騎士イシュトファルと出会う。彼は、婚約者であるゲオルグ公の異母弟だった。そしてゲオルグ公にはすでに愛人がいて、しかも妊娠していると知り…!?(裏表紙より)

嫁恋シリーズ第四巻。続く五巻で前後編になるのかな。
赤毛を持ち、知性に恵まれた皇女エリスセレナが主人公。美しく優しいのではなく、頭の良い女性は一般的に嫌われているけれど、主人公はそれが魅力、という設定がツボです。ただそれだけに不用意な言葉を言ってしまうという失敗も多く、その度に反省して、素直に謝罪できるエリスセレナはすごくかわいい。そればかりではなくて、「ここにいる私には意味があるはずだ」と前向きになっていき、継承権主張を始めるところはすごくかっこよかった。嫁恋シリーズは政略結婚ものシリーズだけれど、エリスセレナはその中でも一際輝いて、かっこいいヒロインだな!
ヒーローとなるイシュトファルは穏やかな騎士そのもので、エリスセレナも一般的なかわいげというものを持っていないという風に描かれているだけに、二人の歩み寄りがじれったくてもだもだしました。
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