読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
両親を事故で亡くした小学生の太輔は「青葉おひさまの家」で暮らしはじめる。心を閉ざしていた太輔だが、仲間たちとの日々で、次第に心を開いてゆく。中でも高校生の佐緒里は、みんなのお姉さんのような存在。卒業とともに施設を出る彼女のため、子どもたちはある計画を立てる……。子どもたちが立ち向かうそれぞれの現実と、その先にある一握りの希望を新たな形で描き出した渾身の長編小説。(裏表紙より)
希望を持たせた結末で読者を救うことはよくあることだけれど、現実を書き切って本当に、ひとかけらの希望だけを握らせて終わらせる物語が、読者を救うことだってきっとあるんだろうな、と思わせてくれた作品でした。
どうしたって弾かれる「施設の子」なのに、それぞれの性質がまた弾かれる要素となって、出口が見えない感じ、きつい。けれども何かを成し遂げるために一生懸命になった自分たちを、太輔たちはきっと大人になっても誇れると思う。
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