読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
「あなたの本当の目的というのは、もう一度人間になること?」
大学生になった春、美綾の家に迷い込んできたパピヨンが「わしは八百万の神だ」と名乗る。はじめてのひとり暮らし、再会した旧友の過去の謎、事故死した同級生の幽霊騒動、ロッカーでの盗難事件。波乱続きの新生活、美綾は「人間の感覚を勉強中」の超現実主義の神様と噛み合わない会話をしながら自立していく——!(裏表紙より)
萩原さんの新作は、不思議なことと人の心の影の部分を描く現代もの。弱々しいわけではないけれど女子校育ちで純粋で真面目な性格をしている美綾が、八百万の神を名乗るパピヨンとの同居生活をする話。
大学進学の、入学時の空気感や、居場所を探したり、人の見方が変わったりする、すくすくと育つ芽みたいな印象が柔らかくってとても心地よくって、だから人の心の影の部分が痛くて怖くて。真相の部分を読むと、美綾は強いなあ……と思いました。今回出てきた人たちが今後に関わってくることはあるのかな。
川森先生がなんだかいい感じなので、この人は結構食い込んできそうだなあ(そして大事なところで選択肢を投げそうだなあ)などと思いつつ、どうぞ次も出ますように!
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