読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
西大陸ケナージュローゼには、男性が女性に愛を捧げる証として、女性の爪に青入れ師が装飾を施すリーフィンという風習がある。
だが21歳になる青入れ師シェネラの爪には、ひとつもリーフィンがない。理由は、彼女の下に不定期に転がり込んでくる「顔だけが取り柄のぐうたら亭主」——ルネ。
周囲は、彼と早く別れるようシェネラに忠告するのだが、二人には誰にも明かすことが出来ない秘密があった……。
未来も今も、過去さえも変えてしまう異能・調幻の力が導く本格ファンタジー、開幕!(裏表紙より)
すごくざっくりいうと、ファンタジックな刺青とネイルという特殊技能を持つ主人公のお話。この「氷翠」と「青入れ」や、あざを尊ぶ習慣、愛を奉じる儀式などすごくファンタジックで作り込まれているなあと思いました。設定が作り込まれている分、理解するのが追いつかなくて最終的な種明かしに「ちょっと待って」と前のページに戻ってしまったんですが、本格で面白い。
謎の男ルネの正体は想像がつくんですがどこで明かされるんだと思いながら、しかしヒロインの後ろから彼女を抱えつつ立つというシチュエーションにもえてました。もうちょっと彼が活躍してもよかったのではという気もします。このままだとあまりに変人すぎる……笑
主人公の恋模様については「私たちって付き合ってるよね?」という以前に「私たちってどういう関係?」と考えながら本人に聞けず、ずるずると一緒にいるだめ女の見本のようです。くすっと笑えて楽しかったです。
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