読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
スウェンが黎明国女王に即位し8年。時代は姉妹が荒野を駆け抜けた動乱期から、妹ルシェの一人娘・イーリアと、その姉として育てられた前十娘・エジカが生きる再生期へと移り変わりつつあった。
初代女王を思わせる鮮やかな花の痣と、幼いながら叔父のキナンを超える星読の才能を持つイーリア。その傍らでエジカは、自らが国の荒廃を招いた前女王の忌むべき血を引くことに悩んでいた。
新しい時代に生きる二人の王女が歩む、自らの人生とは——?
祈りと共に国を統べる娘たちの大河ロマン、堂々の完結。(裏表紙より)
第三巻。前巻で登場して黎明国へ迎え入れられた、本人をして「疫神」の血を引くエジカのお話。ルシェとエルダの娘イーリアは彼女の対比的な存在として描かれているので、さほど突出した活躍はないけれど、ルシェの血を引いてめちゃくちゃ可愛くて有能な子だというのがびんびん伝わってきます。
国自体が落ち着いているので大きな事件はなく、各々が「我が身に流れる血」や「脈々と受け継がれてきたもの」に想いを馳せる巻だったかなと思いました。
年齢的にエジカの恋のお相手は出てくると思ったんですが、君かー笑 前の二冊で有能だけれどどことなく不憫だった彼でしたが、この巻でもちょっと不憫で、でもそのおおらかなペースが心地いいなあと思いました。
これにて完結とありますが、ここからイーリアの物語が始まっていくかと思うとわくわくします。生き生きとした女性たちのお話、堪能しました。
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