読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
カスミには高校からの親友、中岡碧がいる。碧がカスミの髪型や持ち物を真似することからはじまった友情だけれど、同じ美大に進んで、今でも仲良くやっている。だがある日、高校時代の友人から「碧とばかりつるんでいるから恋人もできないんだ」と言われ、カスミだけ合コンに誘われてしまう。それ以来、カスミは碧との“友情”についてもやもやと考え続けていて……?
私たち、無理して変わろうとするのやめない?(裏表紙より)
『雨のティアラ』に登場した三姉妹の、長女カスミのお話。メグムが白墨邸で家族の秘密と出会っているとき、カスミは親友の碧のことを考えていた。
種明かしにえっそれずるくない? と思ったものの、ううんしかし実際こういう子もいるよなあ、とちょっと考えてしまいました。そう考えてみれば作中でちらほらジェンダーレスな会話や設定が見られたのはこういう意味かと腑に落ちる。マイノリティを描いてたんだなあ、これ。軽い読み心地の話だけれど、「自分らしく」の難しさと、そうあろうと決めた自分たち、そして周囲の理解のありかを描いていて、優しい話だなあと思いました。
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