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天使の燭台 神の闇―夢の岸辺 (講談社X文庫―White heart)
「かわいいなぁ」——徹は、手のひらの上の小泉を見てつぶやいた。一方、小っちゃくなった小泉はブリブリ起こっていた。それは、自他ともに認める秀才にとっては大嫌いな言葉だから。
 同じ「夢」を旅して恋人になったはずの二人が、ふたたび「夢」に迷いこんでいる。
 しかし、大きな川がやがてふたりを隔て、離ればなれに。どこまで行っても「徹がいない」……はじめての孤独と恐怖。蘇ると追い記憶の中で、小泉が知った、ほんとうの自分とは!?(カバー折り返しより)

『翼の帰る処』の妹尾ゆふ子さんが、こんなところで書いていたのかと偶然手に取ったのですが、これ二巻目だったんですね。いきなり話が始まった上に、現代なのにすんげー突拍子もない夢の世界の話か! とびっくりしました。
夢の世界を旅したことで、恋人同士になったはずの小泉と徹。でも、夢の世界から戻ってきた二人は、挨拶を交わす程度で、全然恋人らしくない。気付けば、あの時と同じ夢の中で、徹に会った小泉は……。
二人のやり取りを楽しむ一冊だったな、と思います。小泉さんの素直じゃない感じや、徹のひょうひょうとした男前さが、いい。
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