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リリー骨董店の白雪姫―ラプンツェル・ダイヤモンドの涙 (コバルト文庫)
19世紀、英国——。マーチ伯爵家の跡継ぎであるクレアは、ロンドンに骨董店を開く決意をする。令嬢が店を構えるなど前代未聞だが、骨董品の声が聞こえるクレアは、伯爵家に伝わる『レディ・アン・ジュエルの呪い』を解く鍵を探しているのだ。そんなある日、宝石商のオーナーだという青年が、伝説的なジュエリーの鑑定をしてほしいと訪ねてきて……!? 宝石がみちびく英国ラブストーリー、開幕!(裏表紙より)

タイトルの字面からして少女小説! って感じでとても素敵。また宝石にまつわる謎と魔法が絡まって、これぞ、という雰囲気をびしびし感じました。とても可愛らしくてちょっと悲しみと毒を含んでもいる素敵なお話。
呪われた伯爵家と噂されるマーチ伯爵家の跡継ぎ、クレア。家の事情と、宝石の声が聞こえる特殊能力と、陽を浴びた雪のように輝く白い髪を持つために華やかな場所からは離れて暮らしてきた。そんな彼女が出会ったのは、口を開けば女性を褒める美貌の青年である実業家のジェレミー。腹違いの兄セドリックも加わって、呪われていると噂されるラプンツェル・ダイヤモンドの真贋を見極めることに。
この三人揃っているところがまた可愛いんだよなあ! 満たされているように見えるジェレミーにも埋められない欠落があり、クレアもセドリックもそうで、そんな三人が一緒にいることでそれを補い合う、という関係性が愛おしい。
魔術師という存在も絡まって、果たしてマーチ伯爵家の呪いは解けるのか。ちゃんとみんな幸せになってほしいなあ。
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Author:月子
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