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ぬり壁のむすめ: 九十九字ふしぎ屋 商い中 (光文社時代小説文庫)
あたしって、ついてない。三つ目の働き口をなくし、るいは途方に暮れていた。母を早くに亡くし、左官をしていた父もぽっくり逝き、天涯孤独の身だ。その死んだはずの父が困りものなのだが……。ふと入った路地で見つけた「働き手を求む」の貼り紙——。この世ならぬ者が見える少女が、ちょっと迷惑な父とともに、人助けならぬ亡者助けに奔走する! 痛快時代小説。(裏表紙より)

「封殺鬼」シリーズの霜島ケイさんの、時代小説もの。天涯孤独になったるいは、実はこの世ならざるものを見る力を持つ。それはこの前死んだばかりの父でさえも目に映すことができる。そんな彼女が職を失った途方に暮れていたところ、あやかしごと専門の店に働き手を見つける貼り紙を見つけて……。
事件はどろっとしているところもあるけれど、爽やかな時代小説なのはるいのキャラクターがすごくいいからだと思う。前向きでこざっぱりしていて、ちゃんと怒れる人情味のあるすごくいい娘さん。そこにお父さんが絡むのが珍しくて面白いなあ。
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Author:月子
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