明治時代、人買いを探して自ら身を売ったフミは、海を渡り、遥か哈爾濱の地にいた。「酔芙蓉」という名の娼館でお職となることを目指すフミだったが、秘められた才能が見出されたとき、やがて芙蓉の名を戴くようになる。
古い時代の少女たちの物語。状況はだいぶときついんですが、フミの出世物語的な要素が強くて安心して読みました。恋の部分は、やっぱり揺れてしまうようなあとはらはらしてしまったんですが、彼女の選択がどこに行き着くのかとても楽しみ。
フミとタエだけでなく、酔芙蓉の女郎たちもそれぞれ魅力的で、最後に千代のシーンはしんとした気持ちになりました。彼女たちは花だなあと思う。
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