読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
通勤途中で事故に遭った市ノ瀬桜。目覚めると、魂だけが女子高生の体に乗り移っていた。そのまま女子高生・円城咲良として生活する羽目になった桜は、担任の鹿山守に事情を打ち明け、咲良の魂を探すことに。実は鹿山は、桜の高校時代の同級生だった。クラスで孤立していたらしい咲良の内面を探るうちに、鹿山と過ごした高校三年の夏の記憶が蘇り…。青春ミステリー!
あの夏、私たちの犯したあやまち。(裏表紙より)
深刻そうな内容紹介なんですが、読んでみると、軽やかでいてビターな、大人が「やり直す」ためのお話で、とてもよかった。
事故に遭って亡くなった桜は、同じ名前の女子高生・咲良となる。いつか彼女に身体を返すため、協力者の社会科教師・鹿山とともに状況を探りつつ生活するものの、ついに我慢ができず……。
そうね、そうなんだよね。大人になると「ああしておけばよかった」と思うことがあって、桜がやったことは私たちが過去に戻ったらやっておきたかったことNo. 1だと思いました。校則とか孤立とか陰口とかから真正面からやり合ったの、本当にスカッとしました。
桜の過去についてはかなり早い段階で気付きましたが、一番可哀想だったのは咲良かなあ。いつか起こる出来事をずっと夢で見ていて男性不信になって、最期がこれ。幸せだったって、もっと幸せになれただろうに。桜が泣くのもわかる。
桜はどうか新しい人生を、今度は幸せな大人になって生きられるようにと祈らずにはいられない。
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