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読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
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2020年春、コロナ禍で登校や部活動が次々と制限される中、全国の中高生は複雑な思いを抱えていた。茨城県の高校二年生、亜紗。渋谷区の中学一年生、真宙。長崎県五島列島の旅館の娘、円華。それぞれに天文活動に出会った生徒たちは、オンライン会議を駆使して、全国でつながっていく。望遠鏡で星をつかまえるスピードを競う「スターキャッチコンテスト」開催の次に彼らが狙うのは——。(帯より)

コロナ禍でそれまでの「当たり前」が失われた。それは子どもたちも例外ではなかった。けれどそれでも「何ができるのか」を考えた生徒たちが、大人を通じて次々につながっていく。まるで星座のように。
いろんなところでぐっときて泣いてしまう。だから辻村作品は好きなんだ。一生懸命な君たちは絶対に報われるよと言ってくれるような気がする。またコロナによって「学校と家」という狭い世界がより狭くなったかと思ったら、彼らは部活動を通じて広い世界を知ることができたこと。真宙の息苦しさが軽くなっただろう出会いが泣けて仕方がなかったし、離れていても大丈夫だと思い合える凛久たちのことも本当によかった。
信じていたものが壊れた。けれど出会えなかった人たちと出会えた。どっちがいいか悪いかわからないけれど、それを丸ごと抱えていくしかないことも切ないけれど、少しでもより良い人生になるようにと願っている人たちがいることを忘れないでほしい。
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ファンタジー世界に登場するキャラクターの原形となった「歴史上存在する衣裳」を中世のヨーロッパを中心に王侯貴族や騎士、聖職者、商人など職業別に取り上げ、イラストと文章で解説しています。衣裳の変遷のほか、デザイン、素材、製法の詳細、アクセサリーなどの装飾品も紹介しています。(カバーより)

中世ヨーロッパの人々が着ていた服装について、イラストつきで解説。この服のこの部分って具体的になんて言うんだっけ? というときに便利。他の地域(源流になったエジプト他、アジアなど)のこともあり。
イラストつきですが、すべてが華やかではないのがとてもリアル。装飾がついた服ってやっぱり階級が高い人間のものだったんだなあ。
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1日10万PVを超えるレシピサイト「白ごはん.com」の料理研究家・冨田ただすけが、自宅の定番レシピ158品を紹介。
身近な食材別に「おかず、ごはん、汁もの」レシピがあり。気軽に作れて毎日使える、便利な一冊です。(Amazonより)

白ごはん.comの料理研究家さんのレシピ本。
食材をたくさん使ったり、あまり買わない調味料を買ったりしなくてもいい、本当に、毎日どれか一品を当たり前に作れるようなレシピ集だなあと思いながら読みました。お腹減った。
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僕が使者だと打ち明けようか——。死者との面会を叶える役目を祖母から受け継いで七年目。渋谷歩美は会社員として働きながら、使者の務めも続けていた。「代理」で頼みに来た若手俳優、歴史の資料でしか接したことのない相手を指名する元教員、亡くした娘を思う二人の母親。切実な思いを抱える依頼人に応える歩美だったが、初めての迷いが訪れて……。心揺さぶるベストセラー、待望の続編!(裏表紙より)

死者との面会を叶える使者「ツナグ」。若くして祖母の役目を引き継いだ歩美はもう社会人。生者と死者を引き合わせる歩美だが、彼もまた迷っていた。
第1巻にあたる「ツナグ」は死者との再会を望む生者のミステリーも含んでいましたが、この続巻は人と人の繋がりの方を重視して描いている印象。「ご縁」で繋がる依頼は確かに生きている人たちに必要なものだったと実感するエピソードが多かった。
「歴史学者の心得」「母の心得」が特に好き。
「歴史学者の心得」は生きているうちはたった一度のはずの死者との面会に、直接関わりのない遥か過去の人物を指名した人物の話。未来の人物に「あなたに会って、過去のことを聞きたい」と言われたら、死んでなお自分の人生に意味があったと実感できるんだろうなと思うと、ぐっときてしまった。
「母の心得」は母と娘二組の話。それぞれ違う後悔を抱えている世代の違う母親が、ほんのひととき邂逅する瞬間がとてもよかった。
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 マンガ家デビュー後、上京時に待っていた「缶詰」という極限状況。のちに「大泉サロン」と呼ばれる東京都練馬区大泉のアパートで「マンガで革命を起こす!」と仲間と語り合った日々。当時はタブーだった少年同士の恋愛を描ききり、現在のBLの礎を築く名作『風と木の詩』執筆秘話。そして大学学長として学生たちに教えてきた、クリエイターが大切にすべきこととは。『ファラオの墓』『地球へ…』などベストセラーを連発し、少女マンガの黎明期を第一線のマンガ家として駆け抜けた竹宮惠子が、「創作するということ」を余すことなく語った大ヒット自伝、ついに文庫化!(裏表紙より)

再読。初めて読んだとき「創作者として身につまされることばかり書いてあって、読んでいて苦しかった……。」「空回りしている感じとか、焦りばかり募るとか、才能のある人を前にしてもやもやしてしまったりとか」と感想をつけてあるんですが、今回は苦しいというより、そこで何もかも嫌になって投げ出さなかったことやむしろ失うまいとしがみついたことに思いを馳せました。そこまでして本当に欲しいものは手に入ったんだろうか、いまもまだ苦しいけれどなんとか折り合いをつけているんじゃないかな、って。才能や創作の世界で生き続けるってそういうことなのか。
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ずっと一人ぼっちだった。黒狼王(あなた)に、出会うまでは。
 妾腹ということで王妃らに虐げられて育ってきたゼルスの王女エデルは、戦に負けた代償として義姉の身代わりで戦勝国へ嫁ぐことに。相手は「黒狼王」と渾名されるオルティウス。野獣のような体で闘うことしか能がないと噂の蛮族の王。しかし結婚の儀の日にエデルが対面したのは、瞳に理知的な光を宿す黒髪長身の美しい青年で――。
 やがて、二人の邂逅は王国の存続を揺るがす事態に発展するのだった……。激動の運命に翻弄される、波瀾万丈のシンデレラロマンス!(裏表紙より)

妾腹の王女として長らく虐げられてきたエデル。王妃には誰も逆えず、父王は見て見ぬふり。敗戦の代償として王女を、と求められ、嫌がった姉の名前を名乗って結婚する。結婚してもなおエデルにつきまとう憎悪を断ち切ってくれたのは、蛮族と蔑まされている王だった。
結婚した先でもいじめられる、その壮絶さ。文化や価値観が違うと嫁ぎ先でもやられてしまうのか……。しかも最後までそれが尾を引くという。
どこまでもか弱いエデルなので今後どう王妃らしくたくましくなっていくのか想像がつかない。オルティウスがすでにめちゃくちゃ甘いので、是非とも彼を翻弄していただきたいな!
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親から召使として扱われているマリーの誕生日パーティー、主役は……誰からも愛されるマリーの姉・アナスタジアだった。パーティーを抜け出したマリーは、偶然にも輝く緑色の瞳をしたキュロス伯爵と出会う。2人は楽しい時間を過ごすも、自分の扱われ方を思い出したマリーは彼の前から逃げ出してしまう。そんな誕生日からしばらくし、姉とキュロス伯爵の結婚が決まったのだが、贈られてきた服はどう見てもマリーのサイズで――!?「小説家になろう」発、勘違いから始まったマリーと姉の婚約者キュロスの大人気あまあまシンデレラストーリー!(Amazonより)

小柄で愛らしい姉アナスタジアと比較され、長身で知識欲と好奇心の強いマリーは両親に虐げられて使用人のような日々を送っていた。自身の誕生会を姉の結婚相手を見繕うために父母に利用され、姉は結婚が決まる。しかし姉は事故死、マリーは両親によって姉の婚約者キュロス伯爵のもとへ送り出されるも、実は彼が本当に結婚したかったのはマリーの方で……というシンデレラストーリー。
……なんですが、物語は1巻で終わりません。両親は何故マリーだけをひどく扱ったのか。キュロスたちは何を調べようとしているのか。ここまで来るとアナスタジアの事故って偽装じゃないのかと読者的には疑ってしまうんですが、1巻はマリーが恋心に向き合いつつ、キュロスに大事にされようとしていることを受け止めるまでです。続きが気になるー!
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宝塚歌劇団の“とある場所”に貼られていた「ブスの25箇条」。「清く、正しく、美しく」の教えが「男性にも参考になる」「就活で役立った」と大反響、現代人必読の一冊が待望の文庫版で登場! *本作品は2008年5月に小社より刊行された単行本『宝塚式「美人」養成講座――伝説の「ブスの25箇条」に学ぶ「きれい」へのレッスン』を文庫収録にあたり改題し、再編集したものです。(Amazonより)

宝塚歌劇団と宝塚音楽学校の厳しい諸々を交えつつ、人として美しいとはどんなことかをまとめたもの。
読むとどうしてもハラスメント事件のことが頭をよぎってしまうんですが、無茶苦茶な決まり事はともかく、挨拶をしたり、ありがとうと言ったりなど、人として当たり前のことが書いてある。
わかっていても実践できるかどうかは別ですが、それでも少し心がけるだけで自分も相手も気持ちがいいものなんですよね。
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本当は2016年の出来事だった。元軍医のジョー・ワトソンがベイカー街221bに帰ると、同居人の半電脳探偵シャーリー・ホームズが珍しく慌てている。なんとジョーは9カ月前に結婚して、221bを出ていたというのだ。だが、ジョーには結婚の記憶がなく、現在を2015年と勘違いしていた。まもなく、覚えのない求婚をしたという〈クラブ・ボヘミア〉のオーナーが依頼人として221bを訪ねてくる。オーナーは、婚約以前に付き合っていた異性装着者のエイレネことアンドリュー・アドラーから脅迫を受けていた。オーナーとジョーの記憶欠落に伴う婚姻のケースは極似している。その原因を作っているのかもしれないエイレネは、ロンドン市内で、会員制のマッチング・キャンプを主催しているらしい。さっそくシャーリーは現地潜入を試みるが、その後、連絡が途絶えたまま221bで帰りを待つジョーに、とある結婚式の招待状が届く。それは、英国を揺るがす一大スキャンダルの端緒に過ぎなかった……大好評の登場人物全員性別逆転&現代版ホームズ・パスティーシュ第3弾。(カバーより)

百合ホームズ第三弾。原典でいうワトソンの結婚絡みのお話とアイリーン・アドラー登場のお話ですね。性別が変わっているのでここでは彼女は彼になっています。
このジョーの語り口がいいんだよねえ! 民族だのお国柄だのロンドンのあれこれがにじむ文章がとてもいい。これは取材しないと書けないよなあと思う。
ジョーの結婚というか離婚の話から、シャーリーとエイレネにはらはらさせられたりとか、どこで決着がつくのかわからなくてどきどきして楽しかった。最後の最後に彼女と彼女と彼でビーチにいるシーンがすごくよかったなあ。
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 僕、ダックスフントの"フンフン"。
 春。わくわくの新しい季節。藍ちゃんもついに大学生……ってどうしたの藍ちゃん、なんか毛皮が爆発してるよ!!

 片想いの相手、鴨井から動物園に行こうと誘いを受けた藍。これってデート?
 はりきってパーマをかけてイメチェンを狙ったはいいが、失敗してボンバーヘッドになった藍。落ち込む藍に、心晴が知り合いの美容師を紹介してくれた。彼女は鴨井の実の妹、燿里だった。
 藍は燿里から、鴨井家ではいまだにキャロルの死についてわだかまりがあることを聞く。鴨井が家族の猫だったキャロルを連れて就職してしまった上、ひとりで死なせてしまったことを下の妹、陽咲が怒っているというのだ。
キャロルの死の遠因である藍は動揺する。この関係、本当に進んでいいの……?

 あと一歩が踏み込めない、両片想いの二人に本物の春は来るのか?(Amazonより)

拙者、くっつこうとしている二人に家族の話が絡むのが大好物侍。
そんなわけで最終巻、大学生になった藍と距離を縮めようとする鴨井ですが、キャロルのことや、大学デビューに失敗しかけたり、デートが上手くいかなかったり、真面目で一生懸命な二人は色々と苦戦。けれどフンフンやプー子の努力もあって、ついにおまけの十年後の話にたどり着くという、最後までほんわかと優しいお話でした。それでも動物と暮らす難しさだったりが、ごく自然と描写されているのがとてもいい。「暮らしている」って作品の雰囲気がすごく感じられて。
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Author:月子
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