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読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
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通勤途中で事故に遭った市ノ瀬桜。目覚めると、魂だけが女子高生の体に乗り移っていた。そのまま女子高生・円城咲良として生活する羽目になった桜は、担任の鹿山守に事情を打ち明け、咲良の魂を探すことに。実は鹿山は、桜の高校時代の同級生だった。クラスで孤立していたらしい咲良の内面を探るうちに、鹿山と過ごした高校三年の夏の記憶が蘇り…。青春ミステリー!
あの夏、私たちの犯したあやまち。(裏表紙より)

深刻そうな内容紹介なんですが、読んでみると、軽やかでいてビターな、大人が「やり直す」ためのお話で、とてもよかった。
事故に遭って亡くなった桜は、同じ名前の女子高生・咲良となる。いつか彼女に身体を返すため、協力者の社会科教師・鹿山とともに状況を探りつつ生活するものの、ついに我慢ができず……。
そうね、そうなんだよね。大人になると「ああしておけばよかった」と思うことがあって、桜がやったことは私たちが過去に戻ったらやっておきたかったことNo. 1だと思いました。校則とか孤立とか陰口とかから真正面からやり合ったの、本当にスカッとしました。
桜の過去についてはかなり早い段階で気付きましたが、一番可哀想だったのは咲良かなあ。いつか起こる出来事をずっと夢で見ていて男性不信になって、最期がこれ。幸せだったって、もっと幸せになれただろうに。桜が泣くのもわかる。
桜はどうか新しい人生を、今度は幸せな大人になって生きられるようにと祈らずにはいられない。
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月面探査機が捉えた白い影が話題となり、みんなが正体を予想するなか、のび太はそれを「月のウサギだ」と主張して笑われてしまった。ドラえもんを頼ったのび太は「異説クラブメンバーズバッジ」の力で月にはウサギがいるものとしてウサギの国を作り、ジャイアンたちを驚かせようとする。そんなある日、謎めいた転校生がやってきたが……。

辻村深月さんによる映画ドラえもんの小説。
物語が壮大で、中心人物と友情を築いて、主要人物たちの格好いいシーンがあり、ラスボスはちょっとグロテスクて怖い、という私たちの知るドラえもんの映画だ! という内容で楽しかったです。
最後の最後の仕掛け、異説があべこべで……という展開はちょっと難しいようにも思えるんですが、これを読んで「面白い!」と思った人がSFを好きになったら嬉しいな、などと思いました。
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酔っ払いに絡まれる美貌の外国人・リチャード氏を助けた正義。彼が国内外に顧客をもつ敏腕宝石商と知り、誰にも言えない曰くつきのピンク・サファイアの鑑定を依頼する。祖母が死ぬまで守っていたその宝石が秘めた切ない“謎”がリチャード氏により解かれるとき、正義の心に甦るのは……? 美しく輝く宝石に宿る人の心の謎を鮮やかに解き明かすジュエル・ミステリー!!(Amazonより)

ごく普通の大学生・正義が助けたのは絶世の美貌の宝石商リチャード。彼の信頼を何故か得てしまった正義はアルバイトをすることになったが、店にやってくるお客と宝石には様々な事情があって……。
謎解き、というより宝石と人のお話という印象。石がどのようにして人の手にあるのか。それを求める心や、大事に仕舞い込む理由など、宝石って人生なんだなと思わせるエピソードばかりでとても面白かった。
宝石に対する疑問を正義がリチャードや谷本さんにぶつけて、それぞれの答えをもらうところも違いがあって面白いと思いました。「それ」を好きな理由、自分にとっての価値がこんなにも明らかなのが宝石の面白さとわかりやすさだなあ。
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世界初のインスタントラーメンである「チキンラーメン」。
もちろん言わずと知れた人気商品ですが、2018年に放送されたNHK朝の連続テレビ小説『まんぷく』でさらにその人気が高まります。
そして「チキンラーメン」 ブランドは、発売60 周年目にあたる2018年度に史上最高売上を達成しました!
今回は、今最前線で活躍する料理家が集まりそんなチキンラーメンの魅力を活かした、さまざまなアレンジレシピに挑戦しました。
ずぼらさんでもできる簡単レシピから、おしゃれなおもてなしレシピまで、“すぐおいしい、すごくおいしい。”+ “すごく楽しい”、ものだけを100個厳選しています。
「試してみたい」が満載の1冊です(Amazonより)

必ずといっていいほど家に常備されている食材、チキンラーメン。
これをアレンジするレシピがあるなら困ったときめちゃくちゃ助かるんじゃない? という興味本位で読みましたが、まあお腹が空くこと!
スープのアレンジから、別の食べ物に混ぜ込んだり、焼いてみたり、まぶしてみたり。二日連続で同じものを食べるときに味変してみたり、ちょっと味を変えたいなと思ったときにやってみるとよさそうだなー。
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「私たちはね…異世界に、トリップしたんだよ」。実家のパン屋ごと異世界にトリップしたサトコ、18歳。「大きな地震のたびに先祖代々トリップしてる」と母に聞かされ、大混乱!戸惑うサトコをよそに、15年ぶりの営業にお店は満員御礼の大賑わいだった。ある日、配達先のお城でサトコは一人の美しい姫君・コズサ姫と出会う。“王の中の王”への輿入れをひかえたコズサ姫は、悪い魔法で子どもの姿に変えられてしまっていた。天下泰平のためのこの縁組、実現させないわけにいかない。相手は悪の大魔法使い、このままでは姫の身が危ないと遠方に避難することになるが―。「一緒に来てほしいのじゃサトコどの!旅先でもそなたの焼いたパンが食べたい!」(Amazonより)

代々異世界にトリップする伝統(?)があるパン屋さん。困惑する娘のサトコに、母親は異世界にいてもやることは同じ、とみんなパンを焼いてきたと言って、ここに異世界のパン屋さんが開店する。
という出だしからほっこりした話を想像していたんですが、お姫様が子どもの姿になっていたり、異世界と思いきやお城はエード城で、地図を描いてもらったら日本列島で、江戸の姫様が京都の宮様に嫁ぐという歴史大河的な側面もあり。姫様の呪いを解くために旅に同行するところなんて活劇ものっぽくもあり、子どもやご年配の方々はお好きそうなわちゃわちゃ感。
1巻では終わっていないので、姫様の今後とサトコの恋がうまくいくのかがめちゃくちゃ気になります。
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 無事に大学を卒業し、神戸で葉二との新婚生活をはじめたまもり。
 遠距離から、一緒に食卓を囲んで手料理を食べられるようになり、幸せいっぱい……と思っていたのに、結婚式にむけたダイエットという名の強敵が襲う!?
 さらに、希望通りの仕事に配属されたはいいものの、まもりは同期の急な無断欠勤やパワハラ疑惑の対応でてんやわんや。葉二さん、市民農園を借りられるかもって浮かれている場合じゃないですっ!
 ベランダ菜園からはじまった関係は、形を変えて続いていく——。大人気シリーズ本編、堂々の完結!(裏表紙より)

シリーズ本編完結! ご結婚おめでとうございます!
結婚式、社会人と新婚の新生活、会社のことなどめまぐるしくも、二人でいるから頑張れるというのを体現したような最終巻だったと思います。いや本当に、慣れない関西の地で頑張っていると思うよまもりは……(思い出して遠い目をする)。上司に恵まれて会社の居心地も良さそうで本当によかった。病んでしまったらどうしようかと思った。
最後まで明るく楽しく前向きに、ごはんがおいしい毎日を送っていってほしいです。
本当におめでとうございました! そしてありがとうございました!
ココナッツ汁粉は絶対やろうと思いました。あまりにも美味しそう。
番外編集が出そうな感じなので楽しみに待っています!
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瓶子貴宣は、月収10万円の私大非常勤講師。博士号を持ち実力も抜群なのに、指導教官の不祥事で出世の道を閉ざされた。しかも姉が育児放棄した甥、誉を養ってもいる。貧乏でも正規雇用を諦めない貴宣の前に、千載一遇のチャンスが。だが誉を引き取りに姉が現れ、家庭問題まで勃発——。奮闘するポスドクの未来はどうなる! ? 痛快かつ心温まる、極上のエンタテインメント。『マル合の下僕』改題。(裏表紙より)

就活ものはメンタルにくるのできついとは気付いていたんですが、そこそこの年齢の社会人の非正規雇用の現状を描いたものも心にクると気付かされた作品。現実辛い。
しかもこれ瓶子先生は理系で情報関係だから、文系の講師陣はどれだけきついかと想像するともっとメンタルにくる。そしてまた学生たちとは違って、家族を養うってこんなに大変なのかと。誉がとてもいい子だからなんとかなっているけれど反抗期真っ盛りだったりやんちゃでぐれていたりするときっともうちゃんと生活できてないよ……。
ただ物語は、たとえお金にならなくても、努力したことや、身につけた知識、技術といったものは未来への選択肢を広げるから決して諦めるんじゃない、という内容。「どうして勉強するの?」という問いに対するアンサーだったように思います。そして人を踏みつけにして得られるものはないということも。
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ドラマ「コウノドリ」の医療監修を手掛けた医師が、小中高生にNICUのことや妊娠、出産、新生児について伝える授業を一冊の本にまとめたもの。

本そのものはそれほど分厚くなく、文章も平易で優しく、中高生なら教養として読むのにいいんじゃないかな、と思える本でした。
ただ成人してそこそこ経っている私が読むと、医療現場の忙しなさや、障害を抱えたお子さんを持つ親御さんたちの辛さをだいぶと薄めているなという印象で。家族として過ごせて幸せでした、だけじゃないと思うんですよね。誰もがそう思えるわけじゃないだろうって。医療従事者の皆さんも本当に毎日大変だろうし。
ただ、小さな命を守りたい、生かしたいという気持ちで医療に取り組んでくださる方々には本当に頭が下がります。こういう人たちがいるから私たちは望む人生を生きられるんだな。
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 まもりと葉二は婚約者となった。同時に葉二は仕事のため神戸に、まもりは大学卒業まで関東で暮らす遠距離恋愛に!
 これまでみたいに一緒にご飯を食べられない分、食べたものを報告しあったりしましょうね……って、さっそくトラブル発生ですか!?
 両家の顔合わせをきっかけに、急ピッチで結婚式準備や卒論、就職準備をするまもりは大わらわ。けれど、神戸で過ごす葉二にはその焦りや悩みが上手く伝わらない。
 さらには、葉二の自宅とつながっているはずのビデオ通話に、見知らぬ女性が映り込み——!?(裏表紙より)

ご結婚おめでとうございます!
婚約して遠距離中の二人が入籍するまでの話。両家の顔合わせ、やるつもりのなかった結婚式の準備とすれ違い、卒業式と入籍。いやあ一巻からを思うと感慨深い。
周りの言い分に合わせて自らを削ってしまうまもりと、大人ゆえにそうした諸々をスルーしつつ仕事のように片付けてしまえる葉二と。っていうか亜潟さんの場合、絶対にブラックに勤めた経験からか他人の言うことをほどほどにしか受け取らないようになってますよね……? まあそれが処世術なんでしょうけれど。だからまもりの辛さを察して、ちゃんと駆けつけて、不器用ながらも泣かせてくれたのは、彼の変化も感じられて嬉しかったです。
次は最終巻。社会人一年目、夫婦一年目のまもりがどうなるか、楽しみにしています!
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魔導結界により国交を断絶する島国・ローランシア。アルメリアは弟と二人、盗賊として隠れ生きてきた。だが忍び込んだ屋敷の主・イーディスに捕まってしまう。弟を人質に「第一王子を盗み出せ」と命じられ、王宮へ潜入するアルメリア。それは、五年前に殺された両親の事件と国を巡る陰謀に繋がっていて!? 「今は殺されてやらねえよ」運命の船出へ誘う男・イーディス。彼は敵か、それとも……? 第16回小説大賞奨励賞・受賞作!!(裏表紙より)

閉ざされた島国。両親を暗殺され、盗賊をやりながら逃げる双子。限られた人間が持つ〈まじない〉の力。
盗賊に身をやつしながらも誇り高く、芯を持ったアルメリアがとってもいいヒロイン。悪ぶっているイーディスは、もっと優しくしてよ! と思いながらも、アルメリアの能力や信念を認めて甘やかさないところが実に大人という感じ。
設定や舞台がこの物語ならではの装置となっていて、ストーリーの面ではちょっと都合のいい〈まじない〉の力が発言するようにも思ったんですが、なるほどなあ、と面白く読みました。
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Author:月子
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