読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
起業した妻と二人の子どもという四人家族である会計士の悠。保育園のママ友、仕事の関係者、友人知人との話題は『子育て』について。しかしそれぞれに様々な選択と困難があって……。
保育園落ちた日本死ね、が根底に流れている国の問題を切り取った作品、というと大袈裟かもしれないんですが、全部リアルなんだよなあ……と思うなど。
比較的裕福な一般家庭である鶴峯家。それでも子どもを保育園に入れるか幼稚園に入れるかという問題や、入れるかどうかの問題、仕事、家事のこと、交友関係と生きていく上で様々な問題に直面する。こうした事情を乗り越えるためには、やはり家族の協力や助けがなければ不可能なんだなあと強く思いました。主要視点を担う悠がすごくできた人で本当によかった。作中でいろんな人が助かった。
いろいろきつい話題ばかりだったんですが、最後の毒親問題、実母が介入してくるのはだいぶきつかったな……。どうしても親を拒絶できないという子どもの気持ちが。ここでも悠の存在に救われた。
しかしこういう人の闇と苦しみを描いてくれるのはさすが辻村さん。よき読書でした。
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