読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
十六世紀、ルネサンス後期。芸術の都フィレンツェの下級貴族の娘アルテは芸術を愛し、絵を描くことを愛していた。応援してくれていた父が亡くなり、貴族の娘としての常識から逃れるため、アルテは家を飛び出して画家を目指し、偶然出会ったレオの弟子となる。だが女性で、貴族出身のアルテには様々な問題が振りかかり……。
その時代の常識や価値観に逆らい、貴族の娘ながら労働者として画家を目指すアルテの歴史もの。
真っ直ぐな気性と鈍感すぎるくらいの真面目さ、不器用さに、芯の強さを持つヒロイン、アルテが画家として、労働者として、自分自身で生きる道を得るために努力を重ねる姿に、交流を持った人々がどんどん好意を抱いて輪が大きくなっていく感じ、すごくいい。もちろん反発もあるしいろんな価値観があって受け入れにくいときもあるけれど、いろいろな人がいるという描写がいいよなあ。
後半のカタリーナとのエピソードがすごくよかったな。カタリーナも多くの困難が待っているだろうけれど、自分自身で生きる道が見つけられたらいいな。
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