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読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
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毒草王子と臆病姫 (一迅社文庫アイリス)
第三王女なのに王位を継ぐことになったエリザベス。彼女はある日、隣国の第四王子トーマスと突然お見合いをすることに! 自分に自信がない彼女は、きっと彼は玉座を奪いにきた敵なのだと思い込んでいた。絶対に負けないと、エリザベスは怒りに燃えていたけれど……。想いが空回りしてとんでもないことを言ってしまったせいで、トーマスの恋心に火をつけてしまい!?(裏表紙より)

のんびりほのぼのしたお話。この設定だとテンション高めなラブコメになりそうな気配なんですけれども、全体的にまったりとした空気で、エリザベスの空回りを遠いところから眺めている感じ。
エリザベスとトーマスもそれなりに癖のある人たちなんですが、お付きの人たちも掘り下げたら面白いエピソードが出てきそうな感じがしたなあ。
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王女フェリの幸せな試練 (角川ビーンズ文庫)
誰からも愛される美しい王女――とは、かりそめの姿。生まれてすぐ「祝福の魔法」を掛けられた王女フェリは、無条件に人を魅了する力の持ち主。しかし『自分自身』を見てもらえない空しさから超絶後ろ向きな性格になったフェリは、お城にひきこもり大好きなドレスや装飾品を作る日々。彼女の作った物を身につけると幸せになれるという噂が広まる中、それを聞きつけた隣国の王子ベルホルトの登場で事態は急展開して……?(裏表紙より)

目を見ることで誰をも魅了してしまう「祝福の魔法」ゆえに引きこもりになってしまった王女フェリシア。従兄弟で従者のアロイスと家族には効かない魔法ゆえに行動範囲はかなり狭い。だが夜会に憧れる気持ちから覗き見していたところ、隣国の王子ベルホルトに見つかってしまう。
そんなわけで、隣国を盛り上げるために力を貸して欲しいと言われた引きこもり姫が奮闘するラブコメ。可愛らしい話だなあという印象で、引きこもりゆえにあんまり行動できていないフェリが周りに助けられながらなんとか自分を保っているという感じではらはらしました。読んでいて突然ぶっ倒れてもおかしくない危うさがあって……笑
フェリの魔法が効かない人についての種明かしがかなり大事な部分だったので、それを知る日はいつになるのだろうと思いながら(多分次の巻だろう)、ルディがすごく好きだなあと思ったのでした。
迷惑メール、返事をしたらこうなった。 詐欺&悪徳商法「実体験」ルポ
パソコンの受信ボックスには毎日、たくさんの迷惑メールが送りつけられる。おそらく私と同じように日々せっせと迷惑メールの削除をしてから仕事を始める人も多いのではないだろうか。2012年度は全メール数の約6〜7割が迷惑メールという驚くべき数字になっている。そこで今回は、みんな興味はあるけれども、その見られない先の世界には何が待っているのか、「多くの人が行ってみたいけれども行けない世界」をあえて覗いてみた。
本書はその記録である。「はじめに」より(カバー折り返しより)

2013年11月の本なので、登場する迷惑メールは一昔前感がありますが、昔もいまも迷惑メールってほとんど根本は変わっていないんだなあと思いました。結局出会い系かっていう。
そうした迷惑メールを種類別に紹介しつつ、相手側とコンタクトを取れる場合はちょっとメールしてみたり電話してみたりと、メールの内容を眺めるだけではない内容。ただテレビ番組のようにさらに踏み込んで、というのはなく問い詰めたりやりこめたりっていうのはないです。
ただ最後に、迷惑メール被害者の相談に乗るっていう悪徳業者の紹介があったのはおおっと思いました。こういう詐欺もあるんだなあ。
半分だけの妖精に、キスを。 (一迅社文庫アイリス)
妖精にとりつかれ、半妖精になってしまった人間の男子——<アーダ>。そんなアーダに血や涙を与えて契約し、主従関係を結ぶ「妖精使い」。犬耳としっぽのファボ、六枚羽を持つセルカを使役する妖精使いのクレアは、濡れ衣を着せられて今はお尋ね者。そんな時、家族を失わせた憎き仇である王家の跡継ぎエンテ王と、彼に従うアーダ・ロロにさらわれてしまい——!? クレアの口づけを奪うのは誰? 王宮ファンタジーラブロマンス☆(裏表紙より)

世間知らずだけれど純粋で心優しいお嬢様クレアが、アーダであるセルカとファボに守られながら、取り潰しになった家と家族の名誉を取り戻したいと願いながら、女王国初めての男王となったエンテ王と彼に付き従うアーダ・ロロとともに女王国の革命に立ち会う物語。
全体的にゆるふわなのは、主人公であるクレアがまったく状況を把握できていないからかなあ。相手の反応について何か思ったり考えたりするだけで、女王国に起こっている混乱や妖精使いとアーダの秘密についてあんまり深刻に捉えることができないような書き方になってしまっている気がしました。守られるだけっていうのはやっぱりちょっとなあ。
わるい食べもの
自由こそ至高の美味である
「いい食べもの」はもうたくさん。気高き毒気が冴えわたる、異色の食エッセイ。(帯より)

ホーム社文芸図書WEBサイト「HB」に連載されたエッセイをまとめたもの。テーマは「食」。
本当に食べることが好きなんだなあというか、いきるちからがつよい……って思いました。食べ物系のことを書く方で生命力が強い人が多い気がするんですが、アフリカで育ったという経歴からなのか元々の性質なのか心身ともに強い印象を受けました。
子どもの頃の話が印象的でした。やっぱり食べることについて一番考えるのが幼少期なのかもしれない。そういう時期、食べ物に関する強烈な思い出ってあるよなーと思いました。
珍獣の医学
田園調布動物病院の院長である著者の、ペット医療の現場を綴った一冊。

実際の写真も載っているので、だめな人は注意。
アリクイ、トカゲ、ヘビ、カメなどなど、ちょっと難しいペットを扱ったり、犬猫ももちろん診たりしているんですが、あんまり書かれていないんだけれど動物の治療っていろんな発想と試行錯誤の結果なんだなあと思いました。人間の医療のように進化しているんだろうけれど改めてその歩みと苦難を思ったというか。
獣医学のいろいろや動物を診ることについて勉強になる本でした。
おいしいベランダ。 スミレと6粒のチョコレート (富士見L文庫)
 栗坂まもりは、イケメンだけどベランダ菜園マニアの亜潟葉二とお隣さんで恋人どうし。
 マンション改装も終わった冬。張り切って新たにスミレをベランダ菜園にお迎えしたまもり。バレンタインにこの花を活躍させる計画でわくわくする一方、友人の湊と周の間には不協和音が!
 ……湊ちゃん、わたしに何かできることはないかな? 友人のために心を砕くまもり。
 一方で、見守る葉二には仕事の転機が訪れ——?
 ベランダ菜園に2つの恋の嵐が巻き起こる、大人気シリーズ6巻!(裏表紙より)

友人や周囲の環境が少しずつ変わる第6巻。まもりの成人式と、友人の湊ちゃんが破局の危機です。最後の最後で亜潟さんも新しい道を選んでしまう……? という内容もあり、続きが気になりすぎる。
少しずつ外に向かい始めたまもりは、再び迎えた亜潟さんとの進路を上手く決めていくことができる……気がする! 待つよとか行くよとか言える大人になっていってると思う!
キレる私をやめたい ~夫をグーで殴る妻をやめるまで~ (バンブーエッセイセレクション)
『母がしんどい』で知られる著者のコミックエッセイ。
毒母によって受けた心の傷は、やっぱり大人になってから影響が出るもので。うーん、わかる。抑圧され続けた結果、こうやって心がちょっと壊れるんだよな……。多分こうした心の状況にある人はたくさんいるんだろうけれど、具体的な解決方法ってまだ誰もわかっていないのか、内に秘めている人がたくさんいる気がする。
人間・始皇帝 (岩波新書)
苛烈な暴君か、有能な君主か。中国最初の皇帝の生涯は謎に満ちている。出生の秘密、即位の背景、暗殺の経緯、帝国統一の実像、焚書坑儒の実態、遺言の真相──。七〇年代以降に発見された驚くべき新史料群に拠り、『史記』が描く従来の像を離れ、可能な限り同時代の視点から人間・始皇帝の足跡をたどる画期的な一書。(カバー折り返しより)

始皇帝研究をまとめたもの、でいいのかな。中国の歴史にあまり詳しくないので、もうちょっと入門的なものを読んでからこれを手にした方がよかったかもしれない。
読んでいて思ったのは、記述が様々で、まだまだ明らかになっていないことが多いのだなあということ。統治者の威光を表現する、あるいは貶めるために、文書が大きな役割を果たしているという印象が強い国だなあということでした。
神殺しの救世主
これは、世界を拓く物語——。
長年に亘る戦で荒廃した世界。そこでは語り継がれる終末神話があった。「この世の命数が尽きる時、『邪神』が現れ、世界は終焉の時を迎える。しかし、創造神は一人娘をこの地に遣わし、その『救世主』は五人の『守護者』と共に人々を新世界に導く——」と。終末の到来を予感した少女・ノト。かつて『守護者』の責務から逃げた彼女は、王と、国と、神と、そして運命と斬り結ぶことを決断する!!(カバー折り返しより)

滅亡と再生の異世界ファンタジー、だけではなくてSF要素も含む。情動を持たない娘、ノトは、終末神話に語られる五人の守護者の一人『真実』であった義兄ホリディが死んだことで、彼の預言を知り、彼の意思を継いで守護者を集めて邪神と戦うことを決意する。
ノトは果たして救世主、それとも邪神? 預言の通りになれば仲間の守護者たちがみんな死んでしまうのは本当なのか? 笑うことも怒ることも泣くこともないノトがひたすらに自分のすべきことをやりながら、仲間たちを失いたくない、一緒にいたいという思いを育て、運命に立ち向かう。
ノトの淡々とした語り口と立ち回りの上手さで、ストーリーは王道、問題ごとも基本的にはすんなり片付く軽い読み心地なのですが、最後に登場する「生きていることは素晴らしいのか?」という問いやテーマはとても多崎さんらしいなあと思いました。途端にノトが不器用で、本当は弱いただ人でしかなかったことがわかってぶわっときました。いいファンタジーでした。
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Author:月子
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