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読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
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きのうの影踏み (幽BOOKS)
消えてほしい人の名前を書き、十円玉とともに賽銭箱に投げる。それを十日間続けると願いが叶うおまじない。とあるホラー作家のもとにきた奇妙なファンレター、その話をしたとこお「私ももらった」という同業者が現れ始める。短い怪談話十三編を収録。

消したい人の名前と十円玉を賽銭箱に十日間投げ込むおまじないについての話「十円参り」。
おかしなファンレターの話をきっかけに次第に作家本人の元にその差出人が迫ってくる「手紙の主」。
恐ろしい夢を描く「丘の上」。
異国的な街で何気なく潰した虫の正体は……?「殺したもの」。
電車で話しかけられたその日から不思議なものが見え始める「スイッチ」。
出産の里帰りをしている語り手の元に仕事仲間が集まる。それをきっかけによく当たるという占い師が近くに住んでいるらしいと耳にする。「私の町の占い師」。
夜泣きする赤子をあやしていたが、それは……「やみあかご」。
まだ言葉も拙い息子が不思議な言葉を口にし始める。「だまだまマーク」。
夜のスーパーで出会った少女。飴をあげた日は丸。声をかけなかった日はバツが残されている。「マルとバツ」。
民俗学の講義をきっかけに友人を連れて秋田に帰省する。友人たちの要望通りナマハゲの訪れを受けるが……「ナマハゲと私」。
そこでは不思議なかくれんぼゲームが行われている。今年はまだだね、と話していたその日、始まったそれは……「タイムリミット」。
噂の元を辿り、発生元を突き止める「噂地図」という遊び。困っているという同級生のために噂地図を作るが「噂地図」。
通学路に立っている女性が持つ悲しい過去。おばさんは悪くないと思う私は「七つのカップ」。
どれもぞわっとするんですが、最後にいい話を持ってくるのがわかってるなあという気がします。上手く言いくるめられた感もあるけれど笑
どれも「私」が語るので怖さが倍増する。辻村さん本人だったら、なんて想像する書き方をしていたりするので、本当のことなのかフィクションなのかわからない怖さが好きな人におすすめです。面白かったです。
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なかないでストレイシープ めぐる聖夜と愛の家 (コバルト文庫)
ロンドンから少し離れた田園地帯にあるカントリーハウス、フェアベリー・マナー。若き女主人のセリアは、執事のロドニーを慕っている。けれども身分違いの恋は前途多難だ。クリスマスが近い冬のある日、外出していたロドニーから電報が届いた。それはどう読んでも別れを告げる内容で……? 真意がわからないセリアは、居合わせた子爵家のリーと一緒にロドニーがいる村へ向かったが!?(Amazonより)

恋心を自覚したセリア、そしてロドニー。なのにロドニーは突然電報で別れを告げてきた。セリアとリー、そしてロドニーはとある田舎の屋敷でクリスマスまでを過ごすことになり。
ものすごい展開になったものの、あっそうかこれイギリスだからか! 本場のそういう物件か! と腑に落ちました。急展開に感じたものの、そういう不思議さに納得させられるお国柄と時代を感じて、面白いなあと思いました。
セリアとロドニーはとりあえず覚悟はできた、ここから先に頑張って進んでいこうと心構えができたようでほっとしました。その後の二人のことが気になるけれど素敵なシリーズだったと思います。面白かった。
なかないでストレイシープ 鏡の魔法と黒衣のドレス (コバルト文庫)
孤児という過去がありながら、莫大な遺産の相続人となって4年以上。セリアは、フェアベリー・マナーの女主人にふさわしい人間になろうと決意していた。まずは園遊会を立派に開催してみせること。少しずつ実績を重ねて、周囲に認められて、そうしたら…。けれど執事のロドニーは、園遊会の提案に渋い顔。険悪な雰囲気がピークに達したとき、家出したという男爵家のご令嬢がおしかけてきて!?(Amazonより)

ロドニーへの思いを自覚したセリア。セリアを密かに思うロドニー。お互いの立場からどうしてもそれを口にできない二人は険悪になることも。そんなある日ご令嬢が家出先としてフェアベリー・マナーにやってきた。全身を黒衣で覆う彼女にはある過去が……という、庶民な女当主の少女が頑張る第二巻。この健康な精神としなやかさが実にコバルト文庫らしいヒロインで、読むとわくわくしてしまう。お節介とも取れるようなセリアの行動力は、傷ついて苦しんでいる人たちを救う。そういうところが「主人公」なんだよなー! 面白かった。
腐男子先生!!!!!3 (ビーズログ文庫アリス)
腐女子JK・朱葉(神絵師)もついに高校3年生に進級! イケメン生物教師としてのオンの顔と、残念なオタクのオフの顔を持つ担任の腐男子先生・桐生(信者)との関係にモヤモヤしつつ進路相談(三者面談)をすると、まさかの反応が……!? 受験に向け、同人活動休止にゲームも漫画もアニメも自制!我慢の先にある二人の未来は……??
「オタクの予定は半年先まで決まり続けるからな」共感しすぎるオタクラブコメ、堂々完結!!!!!(裏表紙より)

神と信者、教師と生徒、そして……? な二人のラブコメ。3巻完結。
この「わかる」感がたまらなく嬉しくて、切なくて、めちゃくちゃ面白かったです。学校あるいは職場という環境で日々を営みつつ、自然と好きなもの(オタクをする)を愛し。まるっと「俺たちの日常」なのですが、だからこそ朱葉と桐生のオタクとリアルの狭間のもだもだ感がラブコメとしてすごく面白くて、二人の未来をずっと「幸せになれー!!」と祈って読んでいました。
祈りすぎて本家(小説家になろう)の番外編を読んだんですがにやにやが止まらないです。楽しそうで何より! 本当に、よかった!!!!!
なかないでストレイシープ 午後の紅茶と迷子の羊 (コバルト文庫)
第一次世界大戦後、好景気が続くアメリカ。ニューヨークのダウンタウンに、母の突然の死によって孤児になった少女がいた。名前はセリア・テルフォード。しかし、祖父が実は大金持ちの貴族だと判明したおかげで、莫大な遺産をそっくり受け継ぐことに! イギリスへ渡り、とってつけたようなお嬢様ぶりもなんとかサマになってきた(?)16歳のセリアの悩みは、次々と舞い込む結婚話で…?(Amazonより)

素晴らしい、コバルト文庫らしい作品。アメリカ娘がイギリスに渡り、当主となりながら彼女らしく暮らしていくお話。変わりゆく時代を感じるのは少女小説のロマンだよなあ。
まったく貴族らしくないセリアのことをやっかんだり哀れんだり羨んだりする大人たち。そんな視線に気付いているものの、十六歳の女の子らしく毅然として自分を失わないセリア。ちょっと揺らぐことはあるけれど、彼女の芯の部分が光る言動がたくさんあって、読んでいてわくわくしました。
ロドニーとの恋はどうなるんだろうなー。
おいしいベランダ。 8番線ホームのベンチとサイダー (富士見L文庫)
 大学生の栗坂まもりと、お隣に住む亜潟葉二は恋人から婚約者に!葉二からのプロポーズを受け入れ、卒業後はまもりも神戸で暮らすと決めたのだ。
 次は結婚挨拶にお互いの実家へ。さっそく栗坂家を訪ねて、年末には亜潟家へ向かう……って、行動が早いですね葉二さん!
 同時に、まもりは二人の暮らしと目指す仕事の両方を叶えるため、関西で再び就職活動に挑むことに。
 神戸のおいしい食材と料理で、気合いは充分——と思いきや、亜潟家での結婚挨拶にも、就活戦線にも異状が発生!?(裏表紙より)

両実家にご挨拶と、神戸での事務所立ち上げに就活。
就活ものは読んでいてきついものがあるのですが、これはどちらかというと楽に読めました。まもりとの付き合いも長いからかなー。大丈夫、君なら頑張れる! っていう信頼感が楽しく読ませてくれたのかもしれない。
両実家へのご挨拶というシチュエーションはめちゃくちゃ楽しい。亜潟家の人々が楽しくて、他人の家庭を覗き見ているみたいで面白かった。
二人の距離も近くて、恋愛的にもほのぼのしました。早く結婚しろーと思われているのに笑ってしまった。本当に早く結婚しろー。
シャーリー・ホームズとバスカヴィル家の狗
2013年秋のロンドン。オリンピックイヤーだった前年に怪我で除隊した女医のジョー・ワトソンは、ベイカー街221bで、頭脳と電脳を駆使して英国の危機に立ち向かう世界唯一の顧問探偵シャーリー・ホームズと同居していた。シャーリーのもとには、女刑事レストレードや政府高官の姉マイキーから難事件が舞い込み、ジョーは助手としてシャーリーと現場に赴いてはwebストランド誌に事件の成り行きを(自分たちを男性化して)連載している。ある日、ジョーの叔母キャロルが結婚すると報せが。夫となるヘンリーはデヴォン州アルスターの名家バスカヴィルの子孫で、最近、前当主が亡くなって跡を継ぐことになったという。ジョーはバスカヴィルの屋敷に招待されるが、脱獄した殺人鬼と魔犬伝説が街を騒がせ、さらには叔母夫妻に脅迫状が届く。華やかな結婚式の背後で、ジョーたちに見えない危険が迫っていた。半電脳と人工心臓のためになかなかロンドンを離れられないシャーリーは、ジョーを助けることができるのか!?
突出した独創性とキャラ立ちで話題をさらった女性化現代版ホームズ・パスティーシュ『シャーリー・ホームズと緋色の憂鬱』に続く、冒険と友情の第2弾!(カバー折り返しより)

女性版シャーロック・ホームズの第二弾。webや情報系の語句が頻出すると、本当に現代版というか近未来感がある世界観になって面白いよなあ、と感嘆。ミーハーっぽい恋愛脳なジョーが、そう見せかけながら心の闇を抱えている部分なんて、とても少女的でもあって魅力的。二人が親友として仲を深めていくところもにやにやする。第三弾が出るならその辺りも楽しみだー。
諸国空想料理店 (ちくま文庫)
熱いまなざしをあびる料理人・高山なおみの処女エッセイ集。旅先で出会った料理を日本で作れば一気にその地へトリップ! 心身の疲れも切ない恋も、温かい料理がほぐしてくれる。文庫化にあたり近況を加筆した。レシピ多数。よしもとばなな氏絶賛。
解説 南 椌椌(裏表紙より)

1995年6月に刊行された単行本が初出。食材や料理の雰囲気は、きっといまとは全然違ったんだろうなあ。外国に行って何かを食べるというのもあまり知られていなかったように感じられる。
外国での出来事を書いた部分にはすごく熱と匂いがあって「異国」の雰囲気を強く感じました。レシピ、すごく美味しそうなので、私の想像の中の異国を思いながら作ってみたい。
マンガの脚本概論
かつて漫画家になろうと志した頃、漠然と「脚本とは何か、それを知らずには済まないだろう」という思いを抱きました。しかし追求せぬまま漫画家になってしまい、以後、暴れ馬のような自分の物語制御に、どれほどウンザリしたかわかりません。物語制御を理解するまでに、なんと10年以上(漫画家生活の4分の1)かかったのですから。そんな無駄をしないために、私が後輩たちに教えられることがあるなら。そう思ってこの本を作りました。(本書より)

漫画という言語はどのように組み立てられ、どのような表現に気をつけるべきかという基礎が詰まった本。漫画は描かないしコマ割りもできないけれど、すごく勉強になりました。世の漫画家さんたちはこうやって意図するものを読み取ってもらおうとしているわけか。
盤上の四重奏 〜ガールズレビュー〜 リリカル・ミステリー (コバルト文庫)
有名な進学塾に入学した17歳の都。彼女はこれまで『特別』な存在として、学校に通わず、閉鎖された環境で過ごしてきた——。生まれて初めてできた友人・璃花との話の中で、都は塾に『特別な生徒』がいるという噂を耳にする!自分の情報がすでにもれていることに危機感を覚えた都。そんなとき、塾の生徒の今日子と初音が言い争う現場にでくわして…!? 四人の少女を取り巻く陰謀が動き出す!(カバー折り返しより)

『白い花の舞い散る時間』の過去に当たる話。白い花〜を読んだのが何年前だって感じなので全然内容を覚えていないんですが、この話はこの話として、特別な少女が平凡を偽りつつ、普通ではない生徒たちに混ざって、『塾』で過ごしているところがすごく少女的でよかった。同じ年頃の閉鎖空間にいる少年少女たちの話っていいよなー!
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Author:月子
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