読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
流した涙がすべて真珠になるという「真珠姫」。海の呪いによって真珠姫となった少女は、処女を失うとその呪いもとけるといわれている。公爵夫人となった漁師の娘セシリアは、すっかり人生を諦めていた。彼女を痛めつけ、真珠の涙を得て喜ぶ夫との生活に、いつまで耐えなければならないのか。そんなセシリアの前に現れたのは――? 真珠姫たちに訪れる運命の恋を描く、大人のためのお伽話。(Amazonより)
涙が真珠になるがゆえに無理やり妻にされたセシリア。何もかも諦めきった彼女のもとに幼い頃ともに遊んだ男の子が成長して現れた「真珠姫の再婚」
公爵令息で宮廷医師のアルフレッドは王妃からとある企みに協力させられそうになっていた。ある日塔に囚われていた真珠姫ローズを診たことで彼女と思いを通わせるようになり。「真珠姫の逃避行」
真珠姫である孤児の少女マチルダは国王の献上品として鳥籠の中で暮らしている。国王ウォーレンが玩具を絶対に泣かせてみせるとマチルダを翻弄するが……「鳥籠の真珠姫」
三つの中短編が収録されています。あとがきによると時代的には「真珠姫の逃避行」→「真珠姫の再婚」→「鳥籠の真珠姫」だそう。
流した涙が真珠になる呪い、けれど処女を失うとその呪いは消滅する、という少々大人向きの設定。そのせいか少女たちの繊細な恋心を描きつつもちょっぴりあやしさもあって、どきどきしました。
しかし高価な真珠を生み出すという体質のせいか、三遍とも不幸な状況に置かれている少女たちばかりだったので、できれば幸せに暮らしているところも見たかったなあ。
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