読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
ままならない現実に落ち込む中
中学の旧友と再会した雄也は
文化祭で上映できずに心残りとなった
告白映画「初恋シネマ」を
完成させようと決心するが……。
後悔ばかりで情けない29歳が
昔の仲間たちと新たな人生へと立ち上がる
感涙のハートフル・ストーリー!(帯より)
中学の旧友と再会した雄也。そこからかつて中学時代、放送部であった四人でつるんでいた思い出を蘇らせていく。売り言葉に買い言葉で、自分たちが告白するシーンを映画に撮って撮影することになった四人。だがその映画は、体育館の火事で上演不可能になってしまった。そして四人は会うことがなくなり……。
冒頭から軽い閉塞感があるなあと思うのは、うまくいかないなあと途方にくれたような雄也が気持ちが漂っているからかもしれない。物語は過去へ、あるいは未来へと視点を移したりなどしていく。BGMは放送部がかける音楽、そして人物たちの語る音楽の話。小説なのに映画だなあ! と思いました。エピローグ的な雄也の新しい恋の余韻がいいなあと思ったラストでした。
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