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少女達が織り成す《友情》ミステリ
周りのみんなより、ちょっとだけ頭がよい小学四年生の理桜。担任の千里子線絵師からも一目置かれている彼女は、不登校の少女「さなか」の家を訪ねるようにお願いされる。
能天気少女のややや(注:「ややや」で名前)や、引っ込み思案の柊子とともに理桜は彼女の家に向かうが、姿を現したさなかは、早々に大学の勉学を身につけ、学校に行く価値を感じていない超・早熟天才少女であった。そんな彼女に理桜は、学校と友達がいかに大切であるかということを説くのだったが……?(裏表紙より)
担任からも頼りにされ、クラス委員長を歴任し、自分が周りよりも賢いという自覚のある少女、理桜(りざくら)。そんな彼女が、不登校のさなかを訪ねた。だが、さなかの素性を聞くうちに、彼女が自分より賢いという事実に打ちのめされた理桜は、相手より優位に立つべく「友達が必要だ」ということをまくしたてる。
達観した子どもって不自然で嫌味っぽく感じられることがあって、実はあんまり好きではないのですが、この作品の子たちは読んでて楽しかったなあ! ちゃんと前を見据えて、現実を捉えている感じの理桜と、達観しすぎるあまり友達方程式を生み出し友達というものを数字で表してしまうさなか(さなかは数学者でもある)。この二人の、噛み合っているようなそうでないような、一緒にいて心地いいようなそうでないような、みたいな関係が楽しくて。だから、終盤の展開にはえーって言ったし、どきどきしたけれど、すごく面白かったです。
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