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マリア―ブランデンブルクの真珠 (講談社F文庫)
 十七世紀半ば、現在のドイツは三百の国家が割拠していた。その一つ、ハルバーシュタット公国は、若き選帝侯率いるブランデンブルクに、まさに攻め落とされようとしていた。
 令嬢の身代わりに城に残った宰相の娘マリアは、父を処刑した選帝侯に誕生日を迎えたばかりの十四歳の身体を奪われた。
 身を傷つけながらも、愛と生きる道を必死に探る少女。凛と前を見つめる瞳は、彼女の強い意志を宿していた。
 禁断の愛、裏切り——身体の奥から熱くなる! 息をもつかせぬ歴史ロマンスの傑作!(裏表紙より)

再読。すごーくすごーく面白かった! 当時読んだ時も高校生とかそのくらいでしたが、今読んでもきゅんきゅんしっぱなしでした。歴史ロマンスいい!
どきどきする始まり方から、十四歳のマリアが選帝侯フリードリヒに包まれるまで、包まれてもそのさきの戦いや、思いに、ずっと胸をときめかせて読みました。マリアだけの視点ではなくて、フリードリヒがマリアに恋をしている(あの選帝侯が! あの女遊びの激しい男が!)というのがもう、たまらん! お互いを大切に思うがゆえにのすれ違いもおいしゅうございました。
マリアが、少年のようにとても激しいかと思ったら、あっという間に打ちひしがれてしまう十四歳の少女でもあって、そのアンバランスさが魅力的でした。フリードリヒも、大人の男性なのに少女に振り回されるようで、かわいらしい。
面白かった。おすすめです!
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