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太陽の坐る場所
藤見高校三年二組のクラス会。そこでいつも話題になるのは、女優になった「キョウコ」のこと。彼女をなんとかクラス会に呼び出そうとする、かつてのクラスメートたち。しかしそのことによって蘇る、劣等感や嫉妬といった感情に、かれらは向き合わなくてはならなくなった。

太陽が一体誰なのか、と思い悩む高校時代を送った人々の物語だったのかな、と思いました。辻村深月作品を分けた場合、光と闇の、闇に属する組み分けなのだろうな。『ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。』を読んだ時に感じた、この、大人に対しても独特の、冷えきっているのにどろどろとした視点というか。ものすごく陰湿にねちねちと責められている気分になりました。三十代を目前にした、女の形がとても恐ろしく描かれているような気がします。
キョウコやリンちゃんに関しては、「ええええええええ!!?」と叫ぶ叫ぶ。うわあうわあ、すごく辻村さんらしいトリック。一話目にどうも変だなーと思いながら読んでいたのが、ここにきて明らかになってすごいと思うのに、すごーく陰鬱な気分になりました。
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